2003年版 プラスチックシート市場の展望と戦略
発刊日
2003/06/10
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体裁
A4 / 331頁
資料コード
C44115800
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調査資料詳細データ
リサーチ内容
はじめに
第1章 プラスチックシート市場の展望
1.製品設計・シーティング技術とともに求められる提案力の強化
2.主力用途別動向
3.原材料樹脂別にみるフィルム・シートの位置付け(統計データ)
第2章 機能性シート及びシート加工品市場の展望
1.導光板向けシート
2.FPD前面板
3.キャリアテープ
4.プラスチック軽量容器
〔1〕PSP容器
第3章 プラスチックシートメーカー(二次加工メーカー)の展望と戦略
筒中プラスチック工業
タキロン
三菱エンジニアリングプラスチック
帝人化成
旭硝子
大日本プラスチックス
三菱樹脂
積水成型工業
三菱レイヨン
クラレ
住友化学
旭化成
サンビック
アキレス
オカモト
出光ユニテック
三井化学プラテック
日本ウェーブロック
日本ポリケム
ロンシール工業
カルプ工業
ゼオン化成
積水化成品工業
JSP
サンポリマー
大日本インキ化学工業
電気化学工業
三菱化学
大阪樹脂化工
ポリテック
ウツミリサイクルシステムズ
カネボウ合繊
RP東プラ
信越ポリマー
ヤヨイ
日本ガーター
第4章 各種シートの動向と展望
1.PCシート
2.アクリルシート
3.PVCシート・プレート
4.PP系シート
5.PSPシート
6.OPSシート
7.A-PETシート
第1章 プラスチックシート市場の展望
1.製品設計・シーティング技術とともに求められる提案力の強化
ユーザーの生産効率化につながるグレード開発が拡大のカギ握る
光学関連分野ではシートに他部材の機能を取り込み工程削減に繋がる開発競争が激化
消費材向けシートでは機能が価格に反映されにくい状況に
他社に無い独自グレードの開発や市場活性化に向けた取組みが課題に
2.主力用途別動向
FPD前面板はPTV向けが年間15~20%の急速な成長示す
LCD向けではIT不況の中、携帯電話ディスプレイ前面板が成長、液晶TVにも期待かかる
導光板向けシートでは微細押出技術を活かした多機能化競争も始まる
文具・雑貨向けでは「環境対応」をキーワードとした再生樹脂活用での差別化進む
成形容器原反は成形メーカーの内製の進展による素材間競争や価格競争が激化
3.原材料樹脂別にみるフィルム・シートの位置付け(統計データ)
第2章 機能性シート及びシート加工品市場の展望
1.導光板向けシート
IT不況の中、パソコンモニタのLCD化で平板導光板向けアクリルシート需要は成長続く
2000年以降は倍々の成長続け2002年の市場規模は27,000tに
輝度の向上、拡散板一体タイプなど多機能品の開発が差別化のポイントに
射出導光板と平板導光板とは15~17インチを境に棲み分ける
液晶TVでは18インチクラス以上は導光板を使用しない直下型バックライトが中心
シートメーカー各社では直下型バックライト向け拡散板の開発も始まる
2.FPD前面板
PTV前面板向けの好調な伸びにより2002年の市場規模は前年比20%成長
LCD前面板は小型機器での採用が多く台数の伸びがシート需要量に効きにくい状況
LCD前面板カーナビ、携帯ゲーム機では耐衝撃性に優れたPCが主流に
アクリル銃身の携帯電話向けでは主力の連続キャスト板に押出板が超薄肉グレードで対抗
ハードコート、光学機能付与など表面処理技術による
シートの高機能化・付加価値向上が差別化のカギ握る
3.キャリアテープ
2001年のIT不況により冷え込んだ市場も2002年には回復
拡大する中国市場を睨んだメーカー各社の海外戦略が加速
部品の小型化・精密化により0603など細幅、超精密タイプの開発競争激化
テープの長尺化、実装の高速・高密度化でPCキャリアテープの需要も拡大
価格競争激化の中、メーカー各社では金型・機械の設計・製作の取り込み
材料からの一貫体制など提案力と技術サービス強化で差別化図る
4.プラスチック軽量容器
〔1〕PSP容器
汎用トレーは成熟市場、差別化も打ち出しにくく各社とも苦戦〔2〕PP系軽量容器
弁当・惣菜容器では電子レンジ対応可能なPP系への代替進む
カップ麺容器は成熟市場で伸び悩む、アイキャッチ性向上と使い易さが差別化ポイントに
容器そのものでの差別化に限界、情報・提案などソフト部分での競争力強化に取組む
PPフィラー容器機能面、使い易さで他素材容器を押さえ依然として堅調な伸びを示す〔3〕A-PET容器
PP発泡容器2001年の市場規模は4,200~4,300t程度、
2002年には5,000tを超える規模と推定される
透明性の高さが評価され順調な成長続く〔4〕PS系軽量容器
PS単体容器商品の見栄え向上ニーズに対応する高透明品が成長
OPS容器・蓋材透明性、電子レンジ加熱にも対応する耐熱性で蓋材需要が拡大
第3章 プラスチックシートメーカー(二次加工メーカー)の展望と戦略
筒中プラスチック工業
積極的な海外展開による生産の最適化と
独自のアロイ化、表面特殊処理技術でPCシート業界No.1を目指す
PCシートの2002年出荷量は前年比14%の増加
土木建築分野では独自の表面処理技術を活かした高機能グレードが順調に推移
工業用分野ではPPプレート「サンロイドポリプロエース」が大幅な伸びを示す
銘板・絶縁材・カード分野では光学関連用途を新規事業の柱として育成
タキロン
工業用プレートでは制電、FM規格のシリーズ化を推進
PCプレートは特殊処理技術による熱線吸収等の高付加価値製品を拡充
半導体不況の影響を受けPVCプレート出荷量は減少
今後はIT関連需要と産業装置のクリーン化需要の獲得に注力
工業用「FMプレート」にはPP、PVDFなどの他素材プレートを拡充
PETプレート「ペテック」には高機能グレードを相次ぎ投入
建設資材向けのPCプレート出荷量は2002年に5,200t/年と前年比4%の増加
2003年に熱線カット採光材を上市、既存市場には差別化製品をラインナップ
今後は内装向けへの展開を強化し、100万戸/年以上の新設住宅市場を狙う
三菱エンジニアリングプラスチック
今まで培ってきた表面処理技術や多層化技術をよりいっそう高め
新グレードの開発・新市場の創出に取組む
「ユーピロン・シート」の出荷量は9,000t/年強と横這いが続く
建材向けでは高機能グレードが堅調な動きを示す
一般産業分野では液晶関連向けに出荷量300tと横這いが続く
新たな成長分野としてセキュリティ関連の事業展開を模索
帝人化成
光学分野で培った技術をベースとして液晶分野に注力
原料からの一貫した研究開発体制とマーケティングの速さに強み
PCシートの2002年出荷量は年間4,200tと前年比でおよそ14%の大幅な増加
中国、香港、台湾への輸出も順調な伸びを示す
液晶関連への展開に注力し、前面板用の出荷量は順調に推移
旭硝子
多様な視点で細分化した市場セグメントへ高機能シートを投入
「ツインカーボR」に熱線遮断高耐候、内装用グレードを新たにラインナップ
同シリーズの出荷量は年率20%程度と順調な伸びを示す
堆肥舎向けに「ファームカーボ」、セキュリティ分野へは「レックスガード」
細分化した市場セグメントへ高機能シートを相次ぎ投入
大日本プラスチックス
今までに蓄積した波板加工技術のさらなる高度化を図り
波板に特化した高機能製品の開発を進める
PC波板の2002年出荷量は3,450t/年と塩ビ波板からの代替が進む
2001年上市の「ヒートカットPC波板」は今後の伸びに期待
農業畜産資材では2001年に「ノードロップ」を、
2001年には「ポリカフンカンナミ」を上市、順調な伸びを示す
三菱樹脂
業界初の「連続プレス製法」で高品質・低コストのプレートを市場に提供
多様な製品をラインナップした総合力に強み
工業用プレートは半導体・液晶関連設備向けに高機能製品を拡充
世界規模で見たIT関連市場の需要拡大に期待
一般用プレードでは、PC、PET系プレートをラインナップ
PVCプレートからの代替需要獲得を図る
積水成型工業
非PVCの流れに他素材への積極的な展開で対応
総合力の強化によりシナジーの創出を図る
PVCプレートは工業用が底堅い伸びを示す
非PVCの流れにPET、ABS/PP、アクリル変性塩ビブレードで対応
UVオフセット印刷用、高透明などの高機能グレードは順調に推移
「ワングレード・ワンカスタマー」の視点で開発スピードを加速
三菱レイヨン
IT・光学関連で高いシェア誇る
2005年には中国・南通に100%出資のアクリル板製造設備が2万t/年能力で稼動開始
幅広い分野で需要取り込みを目指す
IT・光学関連用途が順調に拡大、圧倒的シェア誇るLCD前面板向けでは
パソコンモニタ、液晶TVなど大型画面製品向けの需要に期待
インラインコート技術を活かしハードコート、帯電防止などの表面処理グレードを供給
光学機能付与はコストや後加工品との品質差が課題に
導光板向けシートグレードでは独自配合・コンパウンド技術による高輝度グレードで差別化
既存分野も堅調な需要を確保、個々のニーズに対応した研究開発を進める
クラレ
光学・IT関連用途への特化により高機能・高付加価値品の開発進める
中条向上では2004年の稼動を目指し押出板能力を増強
中国地区での需要拡大に対応し生産拠点進出に向けたFSを推進
既存の汎用分野向け製品の販売は関連会社であるクラレトレーディングに移管
本体では生産と開発品販売に特化しサービス・フォロー体制の強化を図る
光学関連分野が高い成長率示す
主力のPTV前面板向けでは低反射機能を有する高付加価値グレードの需要が拡大
共押出技術、転写技術を活かしたLCD前面板向けグレードの開発進める
PTVスクリーンで培った微細押出技術を応用し拡散機能付導光板の開発も視野に
住友化学
一般、光学関連、導光板とフルラインナップで幅広いニーズに対応
急拡大する導光板向け需要への対応と既存用途への安定供給狙い押出板設備を増強
販売体制見直し、在庫圧縮など事業の合理化・効率化に向けた取組みも進む
導光板を始めとする光学関連分野の成長により2002年出荷量は前年比15%拡大
建材、看板など既存用途では両面マット板など店装・什器関連が堅調
光学関連向けシートでは表面処理による機能付与に注力し多様化するニーズを確実に具現化
デスクトップモニタのLCD化で平板導光板用シートの需要が急成長
独自の光線コントロール技術を応用し導光板の輝度向上を実現するシートを供給
拡散機能一体化など+αの機能付与ニーズには射出で対応する方針
導光板の次に来る注力製品として直下型バックライト向け拡散板をいち早く開発
液晶TVメーカー全てに供給、ほぼ独占状態に
旭化成
特殊品・高付加価値品への特化戦略を推進
川崎で押出板を増設、2003年には国内26,000t/年体制が確立
韓国に導光板製造・販売の合弁会社を設立、押出シートの現地生産を開始
汎用シートの営業を関連会社に移管、本体では高機能・高付加価値分野への特化を進める
+αの機能を付与する共押出多層グレードでは光学関連向けでの展開を模索
平板導光板向けに高い表面輝度を実現した新グレード「デラグラスAF」を投入
多層化技術による多機能導光板、拡散板などバックライト関連向け新製品開発に注力
0.5㎜の超薄肉シートの生産技術を確立
携帯電話など小型LCD機器ディスプレイ保護板としての引き合いも
OPSでは高防曇グレードの出荷量が2002年に前年比20%程度の大幅な伸びを示す
OPSシートはコスト競争力の強化による量販路線を進み
OPSフィルムで高付加価値分野への展開を図る
サンビック
多様化するユーザーニーズに半世紀にわたり蓄積された押出技術で呼応
多層シートのさらなる高機能化を目指す
PPシートの出荷量は年間5,100tと横這いが続く
高機能付与の多層シートは順調な伸びを示す
再生シートと生分解プラスチックシートで環境対応を図る
長年のオレフィン製造加工で蓄積された知見・技術をベースに
他社には真似できない高機能共押出多層シートで差別化を図る
アキレス
PVCシート加工で培った配合技術の活用と二次加工の取組みによって
「エコロジー」を切口とした製品開発を展開
再生レジン100%使用の「PECO21」は順調な伸びを示す
今後もエコロジーをキーワードに用途開発を進める
軟質PVCシート・フィルムは需要減も底を打ち、今後は工業分野に注力
海外生産は右肩上がりの成長を示し、さらなる拡販を推進
オカモト
事業戦略は
(1)海外製品にコストダウンで対抗
(2)非PVCへの対応
(3)非PVC製品の高付加価値化
PPシートの出荷量は年間4,500tと横這いが続く
キャリーケース、パッケージ向けの高透明シートに注力
積極的な設備投資により多層シートの生産を開始
スピードの活用によりシェアの獲得を狙う
出光ユニテック
「高透明」「バリア性」「イージーピール」の各機能をキーワードに
顧客満足度の向上を推し進める
注力製品である「マジックトップ」は年率10%以上の順調な伸びを示す
「イージーピール」により医療関連への新たな用途展開を開始
結晶化コントロール技術を活用した環境対応製品への積極展開を図る
透明性・光沢性を向上したピュアレイの上位グレード「ピュアサーモ」を2001年に上市
三井化学プラテック
他社に先駆けて発泡PPシート市場に参入・特化
物流をキーワードとした用途開発を進め市場を創出
発泡PPシート「パロニア」は年率10%程度の順調な伸びを示す
2002年には1,000t/年の生産能力増強を図る
ソリッド/発泡PPの共押出厚物シート「セルプラン」を2001年に上市
「パロニア」と並ぶ柱へ育成するため用途開発を進める
日本ウェーブロック
真空成形品へのシフトと食品メーカーとの取組み強化による川下展開を進める
ユーザーへのサービス内容の充実を図り収益基盤を強化
包材部門ではシート販売から真空成形製品の販売へとシフト
環境意識の高まりを受け再生シートなどのリサイクル製品に注力
PVC製品は物性のさらなる向上と最終加工までを行うことにより拡販を進める
表面加飾シートでは技術開発の強化により5年後に売上高20億円を目指す
日本ポリケム
素材開発から品質保証までの一貫体制に強み
積極的な研究開発による新市場の開拓をPPレジン・シートの拡販につなげる
チッソとのPP事業統合により国際競争力を高める
大阪樹脂化工とはドメインの違いから相互補完へ
素材段階からシーティングまでの一貫した研究開発を重点化
キーワードはマーケティング・リストラクチャリング
ロンシール工業
品質・納期・価格など、顧客満足度の向上により差別化を図る
調理済冷凍食品市場の拡大を受けて超耐寒グレードが堅調な伸びを示す
品質、納期、価格など、より多様化・細分化するユーザーニーズに積極的に対応
カルプ工業
多岐に渡るユーザーニーズに対応した高品質・低価格のシートを供給
2002年の出荷量は4,800t/年、2003年も横這いを見込む
調理済み冷凍食品容器向けグレードは順調な伸びを示す
受注生産方式を完全導入、不良在庫策辺によるトータルコストの低減化が進む
ゼオン化成
長年にわたって培った加工技術・配合技術を蓄積し今後の新展開に備える
PPフィラーシートへ導電性や帯電防止機能を付与し
マイナーチェンジを行いながら差別化を図る
樹脂販売につながる加工技術・配合技術の蓄積と高度化を推進
積水化成品工業
業界トップの生産能力と全国を網羅する生産拠点を積極的に活用
ユーザーへのきめ細かい対応に強み
PSPシートは素材間競争の激化により縮小傾向が続く
発泡PETは順調な伸びを示し、新たな素材開発で補完を図る
PSPシートが有する特徴を再認識し、更なる高機能付与によって新たな飛躍を図る
JSP
電子レンジ対応型耐熱シートの品質改良とPSP以外の他素材を含めた開発を推進
トレー反の落ち込みをラミ反の伸びでカバーし成長を堅持
独自のラミネート技術でさらなる拡販を目指す
発泡PPシートはコスト競争力の向上と市場ニーズにマッチした
製品開発・品質改善を推し進め、2005年までに2,500~3,000t/年の出荷を目指す
サンポリマー
後発組として高機能発泡PPシートを市場投入
PSPシートと並ぶ次の柱を育てることにより成長を図る
成形メーカーとの関係強化によりCVS向けラミ反が順調に推移
鐘淵化学工業が世界で初めて開発した原料の供給を受け
独自の発泡・成形技術を活用した発泡倍率6倍の発泡PPシートで市場参入
大日本インキ化学工業
ニーズに対応した「高防曇」「耐熱」「高透明・易成形性」など
高付加価値OPSシートの開発を推進
2002年のOPSシート出荷量は流通在庫の抑制により36,750t/年
2003年は回復基調となり37,000t/年を見込む
「高防曇OPSシート」の2002年出荷量は21,000t/年と順調な動き
「耐熱OPSシート」「高透明・易成形性OPSシート」はOPSシート出荷量の1割を目指す
電気化学工業
食品包材からキャリアテープ原反まで幅広く展開
樹脂製品事業部の売上のうち7割をシート関連が占める
樹脂メーカーの川下部門として素材の複合化など独自の材料技術で差別化
食品包材向けシートでは自社開発の樹脂を使用した透明シートに注力
工業・一般産業用シートでは主力のキャリアテープ向けがピーク時の7割程度にまで回復
高強度でカーボン離脱の少ないPC系次世代グレードを投入し競争力強化を図る
三菱化学
原料・樹脂にまで遡った研究開発体制に強み
A-PETシート生産能力は13,000t/年の達し
グループ内でのポリエステルチェーン展開の一角を担う存在に
生産能力を上回る出荷量を確保、設備投資なしでの能力拡大に向けOEMも導入
食品向けではコンビニ向け以外の用途への注力進め価格競争に左右されない展開目指す
非食品容器ではポリマー結合型のUVカットグレードの用途開発に注力
OPSシート2002年出荷量は前年比およそ5%増の40,000t/年と順調な伸びを示す
2001年には高防曇グレード「VP」を上市、防曇グレードからの代替が進む
大阪樹脂化工
汎用品でのコスト競争力に加え、防曇グレード、耐熱グレードなど
差別化品の投入を活発化し収益拡大図る
A-PETシートでは食品容器向けを中心に展開
出荷量の20%占める防曇グレードは成形性や外観性がユーザーからの高い評価を受ける
PPシートでは4種7層のバリアグレード、高透明グレードなど新製品を続々投入
ポリテック
業界随一の3万t/年の生産能力とバージン品から再生品までの幅広い製品展開で差別化
2002年の出荷量は25,000tを越す
卵パックや粘着ラベルセパレータの回収・リサイクルシステムを構築
一般食品包材は中間層に再生原料を使用した2種3層の採用で成長
深絞りのドリンクカップ向け厚肉シートの供給も開始
高付加価値シートの供給による収益向上狙い工業用包材での展開に注力
一般包材向けはブリスターパックの拡大で成長
クリアケース向けカット板は2002年の設備導入を機に本格的な拡販を開始
ウツミリサイクルシステムズ
PETボトルからの再生品に特化、「環境対応」を武器に差別化進める
シート及びその成形品としての再生量は1万tに迫る
ボトル引取りから成形までの一貫体制と独自の異物除去システムで品質と安全性を確保
川上(回収ボトル)から川下(再生製品)まで自社で押さえた展開に強み
フレークから再重合設備を2003年度中に導入予定、より幅広い再生品の用途開発を進める
カネボウ合繊
高防曇グレードやシリコーンフリー、カット板など独自の差別化品に注力
A-PETシートはフル稼働続く、出荷量の7割占める食品容器向けでは
防曇グレードなど高機能品への注力強め価格競争に巻き込まれない展開図る
非食品ではシリコーンフリーグレードとカット板に注力
カット板では滑剤の自社生産を武器にクリアケース向け需要を取り込む
RP東プラ
厚物シート、多層化品など高機能、高付加価値品への特化で収益確保
価格競争に巻き込まれない体制固めるためラインナップの見直しも検討
高機能・高付加価値品へのシフト進め収益確保目指す
再生シート専業メーカー「サミットシート」に出資
信越ポリマー
キャリアテープトップメーカー、幅広い品揃えに強み
キャリアテープ販売を関連会社に移管、製販分離によりユーザーフォロー体制を強化
国内外で25%前後のシェアを確保、0505の微細グレードから超広幅グレードまで
幅広いラインナップで多様なニーズに対応
信越グループの総合力をフルに発揮した製品開発・市場展開と
材料開発にまで遡った提案力・技術サービス力が強み
ヤヨイ
幅広い素材展開と精密成形技術で高度化、多様化するニーズに対応
2003年夏には中国拠点を立ち上げ拡大続く東アジア地区の需要に対応
「ヤヨイにしかできない」高精度品の開発・投入で勝ち残り図る
2003年初頭には0603タイプの高精密エンボスキャリアテープの製品化を実現
素材ごとの特性を科学的にデータ化しユーザーに開示、クレーム削減に繋げる
日本ガーター
テープから機器までの一体展開で差別化
2002年10月より生産を開始した中国拠点では国内と同様の細幅・高制度グレードを生産
細幅・微細ポケットの高精度グレード、透明帯電防止グレードなど差別化品を積極的に投入
部品の細密化に合わせたテープの細幅・長尺化に対応したPC系グレードの供給も開始
キャリアテープ製造設備・成形金型の殆どを自社で設計・製造、テーピングマシンなど
ユーザー向け生産設備も製造販売、テープと機械のトータル展開で提案型営業が強み
第4章 各種シートの動向と展望
1.PCシート
成長のスピードは減速するも、出荷量は前年比5.1%増と依然順調な伸びを示す
建材分野の主力であるエクステリア関連用途はアクリルからの代替が一巡
コスト競争力の強化と表面特殊処理、多層化技術などの高度化により差別化
一般産業分野ではユーザーの海外生産拠点の加速から輸出が増加
自社の固有技術を活用し得意分野への展開を進める
2.アクリルシート
IT・光学関連需要の旺盛な成長によりインサイダー4社による
2002年の市場規模は前年比15%増の88,100tに
建材、看板・ディスプレイ、店装関連など既存の汎用品市場は低迷続く
シートメーカーでは汎用品の販売を関連会社に移管するなどの合理化進める
導光板向けシートはパソコンディスプレイの液晶化により急激に拡大
微細押出や共押出による拡散板一体シートなど多機能化に向けた開発競争も活発化
パソコンモニタのLCD化の一巡、液晶TVの普及により近い将来導光板市場は成熟の兆しも
次世代LCDのニーズに対応すべく直下型バックライト向け拡散板の開発も始まる
折りたたみ携帯電話普及やPTVの拡大でFPD前面板向けシートが成長
液晶TVの普及で大型LCD向け前面板の需要に期待高まる
前面板向けではインラインハードコードで強み見せる三菱レイヨンに対抗し
転写、ラミネートなど表面に光学処理を施したグレードの開発競争が活発化
3.PVCシート・プレート
(1)PVCプレート
工業用プレート出荷量はIT不況の波を受け2001年に前年比27.8%の大幅な減少となる(2)PVCシート
一般プレート出荷量も脱PVCの流れとアクリル、PETなどへの移行により減少傾向が続く
工業用ではPVCの物性を活かした製品開発・用途開発による成長性の確保と
ユーザーの業績に左右されない収益向上の再構築が必要
一般用は脱PVCの動きを受けた他素材プレートの開発により全社的な成長を確保
PVCシート市場での脱PVCの流れは落ち着くも縮小傾向は続く見通し
海外展開、工業分野への特化、PO系・PET系シートへの展開などで生き残りを図る
4.PP系シート
(1)PPフィラーシート
PPフィラーシートの出荷量は依然底堅い動き示す(2)PPシート
超耐寒グレードの市場投入により調理済み冷凍食品容器向けに注力
高品質、短納期、低価格の実現により顧客満足度を高め
長期的なユーザーとの関係維持・強化を図る
主要用途であったVTR、文具ともに需要は減少基調が続く
環境対応シートは価格、原料調達面で今後に課題を残す
メーカー独自のコア技術を活かした高機能シートを相次ぎ市場投入
他社とは異なる視点による新潮流の確立が競争優位性につながる
5.PSPシート
素材間競争の激化により主力のトレー反が苦戦
1998年をピークに市場の縮小基調が続き、2002年の出荷量は前年比4.8%の減少
次の柱となる製品開発を推進するも本命は未だ見つからず
省資源、保温性、断熱性といったPSPシートの特徴は市場からの再認識を受けるか
6.OPSシート
食品容器の蓋材向けに安定的な需要を確保、2002年の出荷量は前年比4.5%の増加
一方でA-PETシートや透明PPシートとの競争も進む
「高防曇」「高透明」「耐熱」など高付加価値製品の開発を推進
PSチェーンから脱却した利益最大化の戦略策定に課題
7.A-PETシート
16万t前後の規模に30社前後がひしめく過当競争市場
メーカー数や生産規模の見直しによる業界再編が求められる
食品容器向けでは容器メーカーの内製化進み価格競争も激化
シートメーカーは小ロット品、高付加価値への特化で収益確保図る
非食品分野では帯電防止、シリコーンフリーなど高機能グレードでの競争激化
環境問題を追い風に再生シートの需要拡大続く
多層化やバージンレジンとの組み合わせで従来に無い新たな用途での採用も拡大
バージンシートではポリマー重合からの一貫体制を構築するメーカーに強み
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