モーニングCROSS週間ランキング01.25 – 01.29
週間ランキング
1月20日にインターネット上でイスラム過激派組織「イスラム国(ISIL)」を名乗るグループによる日本人人質事件。一週間が経過した現在も予断を許さない状況が続いています。
2人のうち一人、湯川遥菜さんと見られる男性は殺害したことを認め、さらに後藤健二さんとみられる男性の画像と音声で、身代金の要求を取り下げ、代わりに2005年にヨルダンの首都アンマンでの連続爆破テロ事件に関与した女性、サジダ・リシャウィ死刑囚の釈放を新たに要求しています。
交渉はヨルダン政府に委ねられており、後藤さんの安否もさることながら、状況の進展を注視していく必要があります。
スポーツの話題では、サッカーのアジア杯にて、日本代表はベスト8で敗退、そして、オーストラリアで開催されている全豪オープンテニスでも錦織圭選手が悔しいベスト8敗退、どちらも今後の飛躍が期待されます。
また、名古屋の女子大学生による女性殺害の事件、ギリシャの総選挙、スカイマークの民事再生法適用のニュースなどさまざまな話題がありました。
今週のニュースで注目を集めたキーワードの考察は、キーワードジャーナルからご確認いただけます。
順位
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ニュースグループ
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クチコミ数
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1位
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イスラム国釈放要求 |
1,470,541
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2位
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錦織圭 |
471,174
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3位
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アジア杯 |
107,034
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4位
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女子大学生女性殺害 |
100,811
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5位
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スカイマーク再生法申請 |
93,551
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6位
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イチロー |
41,726
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7位
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ギリシャ総選挙 |
37,563
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8位
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小保方氏告発 |
27,688
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9位
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白鵬最多優勝 |
19,074
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10位
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ディズニー値上げ |
17,634
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未来を見通すための戦略思考 ~矢野経済研究所代表による今週のコメント
■円安効果による生産シフトの動き、ただし、日本の“きぼう”はそこにない
日産の2014年世界生産台数は前期比3%増の5,097,772台、一方、国内生産は880,887台、前年比8.7%の大幅減となった。100万台割れは1960年代以来はじめて。
一方、円安によって国内生産の競争力が向上したと判断、日産は北米向け主力車種の生産の一部を九州工場(福岡)へ移管させる。ただし、新規の設備投資を伴うものではなく、既存生産設備の稼働率の向上によって補われる。つまり、本質的な「日本回帰」ではなく、グローバルネットワークにおける一時的な「シフト」に過ぎない。
日産・ルノーの戦略はあくまでも「現地生産・現地販売」であり、同時に、外部環境の変化に柔軟、迅速に対応できるサプライチェーンの構築にある。日本もその「一拠点」として組み込まれているということだ。
為替で流入した生産量は、いずれ為替で流出する。したがって、モノづくり活性化のための施策は為替管理ではない。
尖ったもの、ニッチなもの、磨き上げられたもの、、、日本でしか創り得ないモノを徹底して日本で作り続けること、唯一そうすることでヒトや資金が世界中から集まってくる。この意味において、「MIRAI関連特許の無償開放」(トヨタ)にこそ無限の可能性がある。
国際宇宙ステーションの日本の実験棟の名前は“きぼう”である。日本はR&Dとマーケティングにおける世界の実験棟、すなわち、“きぼう”を目指すべきである。“きぼう”はイノベーションの宝庫として、再び輝きを取り戻す。
この他の注目ニュース
- スカイマーク、民事再生
- インド、米国製原発を導入へ。東芝-ウェスティン、日立-GEが意欲
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- TPP、日米協議進展。3月の合意が射程に
- ギリシャ、反緊縮財政派による連立政権へ。先週、欧州中央銀行(ECB)は、1兆ユーロの量的緩和を決めたばかり。今回の選挙結果はECBのシナリオを再び狂わせる可能性を孕む
- 総額2400億円にのぼった住商のシェールガス損失に続き、丸紅もメキシコ湾のシェールガス、チリの鉱山、豪州石炭、穀物メジャーののれん償却などで減損1200億円。住商は更にマダガスカルのニッケル鉱山の損失も懸念される。一方、三井物産はモザンビークで総額1200億円を越える石炭・鉄道投資に挑む
- 商業統計速報より。2014年の商業販売額は141兆2330億円(前年比+1.7%)、百貨店6兆8251億円(同+1.6%)、スーパー13兆3691億円(同1.8%)、コンビニ10兆4232億円(同+5.6%)