モーニングCROSS週間ランキング16.12.11 – 16.12.15
週間ランキング
カジノを中心とするホテル、商業施設などの統合型リゾート施設(IR)を推進するための法案(カジノ解禁法案)は、6日に衆議院本会議にて可決。そして、13日に参議院内閣委員会でも可決。修正が加えられた後、再び衆議院に送られ、15日未明の衆議院本会議にて可決、成立しました。民進、共産などの野党4党が法案に反対し、安倍内閣不信任決議案を提出しましたが、こちらは反対多数で否決。17日まで再延長した臨時国会は事実上閉幕し、今後は安倍首相を本部長とする推進本部を設置することとなります。反対派が多数おり、ギャンブル依存症などの問題が未解決のままの可決となりましたが、果たしてどのような対応策が検討さえるのでしょうか。今後の動向に注目です。
今週のニュースランキングは以下となります。
順位
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ニュースグループ
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クチコミ数
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1位
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オスプレイ 不時着 |
88,450
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2位
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プーチン大統領 日ロ首脳会談 |
45,357
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3位
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ベビースター キャラ引退 |
40,236
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4位
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ノンスタ井上 当て逃げ |
36,741
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5位
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線路突き落とし 逮捕 |
31,364
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6位
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今年の漢字 発表 |
21,174
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7位
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コンビニおでん 逮捕 |
18,988
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8位
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イギリス海軍 ホームページ |
17,186
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9位
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石像損壊 韓国籍の男 |
14,350
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10位
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金塊 6億円 |
13,228
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未来を見通すための戦略思考 ~矢野経済研究所代表による今週のコメント
■カジノ法案、成立。問われているのは「賭博」の是非だけではない
カジノを含む統合型リゾード(IR)の整備を政府に促す議員立法が成立した。国会における中心的な論点はギャンブル依存症の問題であったが、そもそもIRを国家の成長戦略にどう位置づけるのか、まさに根本的な問題が置き去りにされている。
IRの成功事例として引用されるシンガポールであるが、IRがシンガポール経済の成長を牽引したわけではない。
金融、ICT、医療、教育、港湾に対する優先的な投資、徹底した規制緩和、政府・行政の効率化、英語教育の強化、、、これらを通じて国際的なビジネス環境を整備し、外資を呼び込むことに成功したことが背景にある。つまり、グローバル化による成長戦略がIRの成功条件となったということであり、観光だけが切り出されているわけではない。
シンガポールの場合、そもそも多民族、多文化、多言語国家でありグローバル化の基盤が確立していたことも有利であった。世界から投資を魅きつける国際金融都市のIRであるから意味があるのであって、そうでなければただの公設賭博場に過ぎない。
ホテル、会議場、レジャー施設が一体となった単体事業の破綻はリゾート法でいやと言うほど経験しているはずだ。投資対象国としての魅力や地域の活力をどうつくってゆくのか。問われているのはそこだ。
一方、シンガポールは成長の過程でアジア有数の格差社会を生み出した。はたして日本はどこを目指すのか。IRに内在する本質的な問いに答えることなく、事業のみが目的化され一人歩きする。
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