モーニングCROSS週間ランキング17.1.8 – 17.1.12
週間ランキング
10日夜(日本時間11日午前)、今月20日で2期8年の任期を終えて退任するアメリカのオバマ大統領は、シカゴで最後となる演説を行いました。オバマケア(医療保険制度改革)などこれまでの政策による実績を強調、外交面では、キューバとの国交回復などにも触れ、問題解決への道筋をつけたとし胸を張りました。途中、目頭を熱くし、最後は「Yes, we did.(我々はやり遂げた)」と締めくくりました。また、11日午前(日本時間12日)には、次期大統領であるトランプ氏が記者会見を開き、その中で「最も多くの雇用を生み出す大統領になる。」と話しました。
オバマ政権からトランプ政権となるアメリカ。日本、そして世界に与える影響はどうなるのか、注目です。
今週のニュースランキングは以下となります。
順位
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ニュースグループ
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クチコミ数
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1位
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新天皇 即位 |
120,318
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2位
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韓国 少女像 |
98,645
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3位
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トランプ氏 初会見 |
34,971
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4位
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講談社編集次長 逮捕 |
29,634
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5位
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共謀罪 対象 |
25,333
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6位
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小学8年生 |
24,600
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7位
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DASH村 再生 |
20,986
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8位
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龍角散のど飴 デマ |
16,211
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9位
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安倍首相 4カ国歴訪 |
16,057
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10位
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ピースサイン 危険 |
14,977
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未来を見通すための戦略思考 ~矢野経済研究所代表による今週のコメント
■海外投資における意思決定の要件は流動化し、複雑化し、混迷する
アサヒビールが中国における牛乳事業からの撤退を発表した。同社は2008年に中間層~富裕層をターゲットに高級牛乳市場に参入したが、業績好転の見通しが立たず現地食品企業への譲渡を決定した。
戦略の見直しは日系企業にとどまらない。2400店を運営するマクドナルドは中国忠信集団(CITIC)に約2400億円で事業売却を決定、ケンタッキー・フライド・チキンやピザハットを運営するヤム・ブランズも中国事業を分離、アリババなど現地企業の出資を受け入れた。
人件費の高騰、現地企業の台頭、成長スピードの鈍化など、市場環境変化は急速であり、外資大手による従来型の中国戦略に限界が来ていることは明らかである。
しかし、戦略転換の背景には一企業の戦略条件を越えた経営リスクの増大懸念がある。
資本の海外流出、構造改革の遅れ、格差の拡大、環境や民族問題への対応を迫られる中国であるが、その中国を牽制するトランプ氏もまたグローバリズムによる負の側面によって権力の座へ押し上げられた。内に抱える問題、そして、大衆との向き合い方も類似する。
自国利益の極大化を大義とする政権の施策は、“通常”の経済政策の範疇を越えかねない。自ずと対外的には硬化し、やがて対立する。影響はどのように、そして、どこまで拡大するのか。行き過ぎたグローバリズムの反動が“行き過ぎない”ことを願う。
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