プレスリリース
No.4139
2026/07/27

賃貸住宅市場に関する調査を実施(2026年)

2040年度の新設賃貸住宅着工戸数は2025年度比29.0%減の21万9,300戸と予測
​~人口減少・建設費高騰・ローン金利上昇を背景に、国内の新設賃貸住宅着工戸数は減少傾向で推移すると予測~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、国内の賃貸住宅市場を調査し、賃貸住宅新設着工動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

国内の新設賃貸住宅着工戸数の推移・予測
国内の新設賃貸住宅着工戸数の推移・予測

1.市場概況

2025年度の国内賃貸住宅市場規模は、新設着工戸数ベースで前年度比86.5%の30万8,906戸となった。

建設費の高止まりや金利上昇を背景に、賃貸住宅投資の採算性が悪化しており、これが新設賃貸住宅着工戸数の減少につながったと考える。

地方圏では空室率上昇への警戒感が強まっているほか、賃料上昇がみられる都市部においても、建設コストや借入コストが上昇していることから収益性を確保できる賃貸住宅は限られてきているものとみる。

2.注目トピック

新設賃貸住宅は 「都市型・中高層化」、「高付加価値化」、「ZEH・省エネ対応」が進展

新設賃貸住宅は、従来の低層アパート中心の土地活用から、都市部に対応した中高層化、設備などを充実させた高付加価値化、環境に配慮したZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)・省エネ対応へと進展している。

「都市型・中高層化」では、都市部において建物の高層化による土地の有効的な活用を意識した賃貸住宅が拡大している。住宅だけでなく、店舗、事務所などとの併用にも対応しており、複合用途への対応も進んでいる。

「高付加価値化」では、デザイン性、耐震性、遮音性、防災・防犯性といった設備仕様を充実させ、付加価値を高めることで、入居者に選ばれやすい賃貸住宅が増加している。

「ZEH・省エネ対応」では、環境配慮への対応が重要な軸になりつつある。実際に、ZEH-M(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス・マンション)対応に加え、高断熱化、高効率設備の導入、太陽光発電の活用、脱炭素性能の訴求などが進んでいる。これらは、入居者にとっては光熱費負担の軽減や快適性向上につながり、オーナーにとっては将来的な競争力維持や資産価値向上につながる要素として位置づけられる。

3.将来展望

2040年度の国内賃貸住宅市場規模は、新設着工戸数ベースで2025年度比29.0%減の21万9,300戸と予測する。

今後、人口や世帯数は減少傾向で推移すると予測されることから、市場全体では縮小するとみる。

一方、都市部を中心とした賃貸住宅の需要は引き続き底堅いと予測され、賃料水準が高く入居需要が見込める都市部や駅近など、利便性の高いエリアに賃貸住宅が集中していく可能性が高い。

出典資料について

2026年版 賃貸住宅市場総覧

発刊日:2026年06月26日 体裁:A4 371ページ
価格(税込): 198,000円 (本体価格 180,000円)
※本プレスリリースに一部のオリジナル情報を加えたショートレポートもご購入いただけます。

調査要綱

1.調査期間: 2026年4月~6月
2.調査対象: 賃貸住宅関連事業者等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、ならびに文献調査併用

<賃貸住宅市場とは>

本調査における賃貸住宅(貸家)とは、主に居住用の賃貸アパートや賃貸マンション、賃貸戸建住宅を対象としている。

<市場に含まれる商品・サービス>

賃貸住宅(貸家、アパート系、マンション系、戸建系)

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