プレスリリース
No.2785
2021/08/31
国内アパレル業界のサステナブルな取り組みと課題に関する法人アンケート調査を実施(2021年)

サステナブルな取り組み(環境負荷軽減を主な目的とした取り組み)が進まない理由は短期的な業績貢献が期待できない実態と資金的な課題

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、欧米と比べ遅れている国内アパレル業界のサステナブルな取り組み(環境負荷軽減を主な目的とした取り組み)について法人アンケート調査を実施した。ここではその分析結果の一部を公表する。
ファッション産業のサプライチェーンにおいて環境負荷が特に問題となる事象(複数回答)
ファッション産業のサプライチェーンにおいて環境負荷が特に問題となる事象(複数回答)
日本で欧米ほど環境意識やサーキュラー・エコノミー(循環型経済)が広がらない理由(複数回答)
日本で欧米ほど環境意識やサーキュラー・エコノミー(循環型経済)が広がらない理由(複数回答)

1.調査結果概要

本調査では、欧米と比べ遅れている国内アパレル業界のサステナブルな取り組み(環境負荷軽減を主な目的とした取り組み)について、2021年6月に国内主要アパレルメーカー、小売業、卸・商社68社に対し、法人アンケート調査を実施した。

本調査結果から、国内のファッション、アパレル業界のサプライチェーンにおいて特に環境負荷が問題であるのは(複数回答)「CO2排出量(51.5%)」である。また「水質汚染(32.4%)」に次いで「原油使用量(25.0%)」と同等に、業界特有の製造段階における「端材等の排出(25.0%)」も問題であると認識されている。

​このような環境負荷に対する問題意識はあるものの、削減に向けた定量目標とその進捗を公表している国内企業は少なく、業種別でみるとアパレルメーカーにその傾向が強い。

2.注目トピック

サステナブルな取り組み(環境負荷軽減を主な目的とした取り組み)が進まない理由は短期的な業績貢献が期待できない実態と資金的な課題

国内のファッション、アパレル業界において環境負荷は認識されているにも関わらず、積極的な取り組みに至っていない。また、環境負荷軽減を進め、大量生産、大量消費、大量廃棄といった従来型の経済システムから脱却するため、循環型経済であるサーキュラー・エコノミーの概念を浸透させる必要があるものと考えるが、進展していない実状がある。

本調査結果から、欧米ほど環境意識やサーキュラー・エコノミー(循環型経済)が広がらない理由(複数回答)として、約7割の企業がコストが嵩み、短期的な業績貢献が期待できないことを挙げている。また、5割強の企業が中小企業が多く資金的に対応できないと回答している。

この背景には環境負荷低減への取り組みやサーキュラー・エコノミーの進展には資金投資が必要とされるものの、短期的な業績貢献をもたらすことが難しく、株主などのステークホルダーから期待される成果に達しないことがあるものと考える。

出典資料について

世界のファッション産業におけるサステナビリティのトレンドと国内企業の生き残り戦略

発刊日:2021年07月30日 体裁:A4 240ページ
価格(税込): 165,000円 (本体価格 150,000円)
※本プレスリリースに一部のオリジナル情報を加えたショートレポートもご購入いただけます。

調査要綱

1.調査期間: 2021年6月
2.調査対象: 国内主要アパレルメーカー、小売業、卸・商社68社
3.調査方法: 郵送アンケート調査

<国内アパレル業界のサステナブルな取り組み関する法人アンケート調査とは>

本調査では、欧米と比べ遅れている国内アパレル業界のサステナブルな取り組み(環境負荷軽減を主な目的とした取り組み)について、2021年6月に国内主要アパレルメーカー、小売業、卸・商社68社に対し、法人アンケート調査を実施した。国内でサステナブルな取り組みが進まない理由、環境負荷軽減の取り組みを求めるステークホルダー、定量指標の設定有無などの調査結果をもとに現状分析と課題を考察した。ここではその一部を公表する。なお、本調査における「サステナビリティ」とは地球温暖化、気候変動等に対する環境負荷軽減を主な目的とした取り組みを指している。

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