2020年版 スマートテキスタイル市場の現状と将来展望
スマートテキスタイルの普及に向けた製品・サービス開発のトレンドや需要動向、普及に向けた課題、参入企業の事業戦略を分析する。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査目的:スマートテキスタイルの普及に向けた製品・サービス開発のトレンドや需要動向、普及に向けた課題、参入企業の事業戦略を分析するとともに、2030 年までの国内市場の成長性を予測する。
調査対象:スマートテキスタイルは、欧州標準化委員会(CEN/TC248 WG31)において、「環境と相互作用する、すなわち環境に応答する、または環境に適応する機能性繊維」と定義されている。スマートテキスタイルを機能別にみると、1. センシング、2. エネルギーや情報の伝達・変換、3. 発電、4. 熱制御、5. 発光に大別できる。
本資料ではセンシング機能を有するスマートテキスタイル(ウェア型やバンド型のウェアラブルデバイスとも言い換えられる)を対象とし、その出荷金額(サービスを除く)を市場規模としている。
調査方法:直接面接取材をベースに、文献調査を併用した。
調査期間:2020年6月~2020年7月
スマートテキスタイル市場に関する調査を実施(2020年)
2020年のスマートテキスタイル国内市場は4億8,700万円の見込、2025年に50億円を越える規模までの成長予測
~医療・ヘルスケア向けの需要が本格化し、2025年以降成長スピードが加速へ~
スマートテキスタイルを機能別にみると、①センシング、②エネルギーや情報の伝達・変換、③発電、④熱制御、⑤発光に大別できる。
本資料ではセンシング機能を有するスマートテキスタイル(ウェア型やバンド型のウェアラブルデバイスとも言い換えられる)を対象とし、スポーツ、建設・運輸、ヘルスケア、エンターテインメント、介護、医療といった需要分野ごとに2030年までの国内市場規模を予測した。
第1章 スマートテキスタイル市場の将来展望
第2章 スマートテキスタイル市場の需要分野別動向
第3章 スマートテキスタイルメーカーの動向
調査結果のポイント
第1章 スマートテキスタイル市場の将来展望
スマートテキスタイル市場は、2025年に成長スピードが加速
製造業等の安全管理に加え、医療・ヘルスケア向けの需要が本格化へ
(表)スマートテキスタイルの機能・製品例
(図・表)スマートテキスタイル国内市場規模推移(2019年~2030年予測、金額)
(図・表)スマートテキスタイル国内市場規模推移
(需要分野別:2019年~2030年予測、金額)
(図)スマートテキスタイル国内市場 需要分野別構成比(2025年予測、金額)
(図)スマートテキスタイル国内市場 需要分野別構成比(2030年予測、金額)
(表)スマートテキスタイルの需要分野・利用目的・主な対象者
競合となる腕時計型でヘルスケア・医療志向の新機種投入が相次ぐ
(表)生体内情報(主に心拍・脈拍)を取得するセンサの分類
(図)生体センサのポジショニングマップ(ウェアラブル VS 非ウェアラブル)
(表)ウェアラブルデバイスのタイプ別機能
モノづくりの追求か、プラットフォーマーとしての展開か
スマートテキスタイル市場のビジネスモデルは二極化へ進む
(表)スマートテキスタイルのSWOT分析
(表)人工筋肉の主な種類
(表)人工筋肉市場の主な参入企業
第2章 スマートテキスタイル市場の需要分野別動向
1.スポーツ分野
スポーツ庁がスポーツオープンイノベーションプラットフォームの構築を推進
ウェアラブルIoT 製品への期待感が高まる
(図)成人のスポーツ実施率の推移
(表)我が国スポーツ市場規模の拡大について【試算】
心拍に加え筋肉活動量を測定するウェアの開発が進展
「全身」のデータを取得できる特長が新たな需要創出につながるか
(表)スマートテキスタイルの測定項目・対象スポーツ
(図・表)スマートテキスタイル国内市場規模推移
(スポーツ分野:2019 年~2030 年予測、金額)
2.建設・製造・運輸分野
熱中症による死傷者数は2019 年に前年割れも
屋内作業での発症事例が増加傾向に
(表)熱中症による死傷者数の業種別の状況(2015~2019 年)
(表)熱中症による死傷者数の月別の状況(2015~2019 年)
作業員の暑熱作業リスク・体調管理サービスの認知度が向上
センサデバイスはマルチ化がトレンドへ
(表)IoTを活用した主な作業員の安全管理サービス
ドライバーの眠気検知サービスに対する需要は強まるも、スマテキ関連は伸び悩む
(表)技能労働者数及び輸送・機械運転従事者数の推移
(2019 年~2030 年予測)
(図・表)スマートテキスタイル国内市場規模推移
(建設・製造・運輸等分野:2019 年~2030 年予測、金額)
3.ヘルスケア分野
医療費の削減に向け、ICT 等を活用した予防・健康づくりの重要性が増す
健康経営に取り組む企業が拡大傾向
スマートテキスタイルを用いた支援サービスも始まる
(図)健康経営優良法人の認定法人数の推移
予防医療の進化に伴いセンシング・モニタリングへの注目度が高まる可能性
(図・表)スマートテキスタイル国内市場規模推移
(ヘルスケア分野:2019 年~2030 年予測、金額)
4.エンターテインメント分野
VR 用HMD 市場ではスタンドアローン型の存在感が高まる
(表)主要HMD の比較
海外企業を中心に没入感を支えるデータグローブの製品化が相次ぐ
(図)主要HMD 用コントローラー外観
(表)主なVR 用データグローブ
AR/MR 向けでは「HoloLens 2」をはじめとする新製品のリリースが活発化も
ハンドトラッキング機能はコントローラーフリーが主流へ
取得データの精度の高さを武器に
スマートテキスタイルの需要は2025 年に本格化へ
(図・表)スマートテキスタイル国内市場規模推移
(エンターテインメント分野:2019 年~2030 年予測、金額)
5.介護分野
介護の質の維持と効率的な業務運営の実現に向け
見守りセンサ活用の重要性が増す
(図)高齢化の推移と将来推計
(図)要介護(要支援)認定者数の推移
(表)第7 期介護保険事業計画におけるサービス量等の見込み
(図)介護職員数の推移
ウェア型センサは在宅介護サービス受給者向けでの広がりに期待
(図・表)スマートテキスタイル国内市場規模推移
(介護分野:2019 年~2030 年予測、金額)
6.医療分野
スマートテキスタイルの医療機器としての市場投入が始まる
新型コロナウイルスの感染拡大を契機に、オンライン診療は規制緩和へと動く
(表)医療従事者間の遠隔医療の種類
(図)遠隔医療、オンライン診療、オンライン受診勧奨、遠隔健康医療相談の関連
従来型心電計の代替と新たな利用シーンの創出で、2030 年の市場規模は50 億円に迫る
(図)在宅医療を受けた患者数の推移(施設別)
(図)在宅医療を受けた患者数の推移(年齢層別)
(図)慢性疾患患者数の推移
(図・表)スマートテキスタイル国内市場規模推移
(医療分野:2019 年~2030 年予測、金額)
第3章 スマートテキスタイルメーカーの動向
東レ株式会社
心拍数や心電図、筋電データなど高精度な生体情報をベースとした
生体情報の計量解析サービスの展開に主力
「hitoe®」はスポーツ、働く人の見守り、医療の3分野での展開に注力
2020年2月に「hitoe®」筋電ウェアを公開
「hitoe®みまもりアプリ」を用いた新たな見守りサービスの展開を強化
2018年9月には東レ・メディカルが医療用
「hitoe®ウェアラブル心電図測定システム」を発売
東洋紡株式会社
取得した高精度の生体情報を活用し
エンドユーザーが必要とする製品及びサービスの開発・提供を目指す
アニマル、労働安全、スポーツ、ヘルスケアの4分野で「COCOMI®」の普及に注力
競争馬の心拍数測定用腹帯カバーの需要が堅調
ペットの生体情報取得サービスへの横展開を計画
心拍計測用ウェア「スマートセンシングウェア®」を製品化
呼吸センサやEMG計測用電極としての応用も推し進める
倉敷紡績株式会社
新たな価値を提供するモノからコトへのビジネスモデルへの変革を推進
作業者の熱中対策支援サービス「Smartfit for work」は
2020年4月にマルチデバイスに対応する新たなプラットフォームを開発
2019年度の導入企業数は約50社、導入業界は建設業から製造業などに広がりを見せる
ミツフジ株式会社
ITから電気・電子、医療まで業種の垣根を超えた提携を推進
共創プラットフォーマとして成長を図る
医療用途をメインターゲットに新たな機能を持つ製品の研究開発を推進
前田建設工業、産業医科大学と共同で
心拍情報から深部体温上昇変化を推定できるアルゴリズムを開発
2019年10月にクラスⅠの医療機器として多電極心電用シャツの研究用途向け販売を開始
バンドー化学株式会社
コア技術に新たな技術を融合させ
次代に向けた新しい事業の確立に取り組む
伸縮性ひずみセンサ「C-STRETCH®」は
医療分野をターゲットに2020年度中の製品化を目指す
銀ナノ粒子インク/接合材FlowMetal®は
粒子設計からインク・ペースト化工程の内製化により、ユーザーの要望に迅速に対応
株式会社Xenoma
PCF技術を用いて蓄積したヘルスケアビックデータを活かし
超高齢化社会を見据えた究極の予防医療への展開を図る
2022年に本格的なプラットフォーム事業の開始を目指す
高齢者のフレイル対策向けに「e-skin MEVA」をCES2019で公開
「e-skin Sleep&Lounge」はCES2020イノベーションアワードを受賞
資金調達を通し、プロトタイピングから量産化までの体制を整備
国立大学法人東北大学(鳥光研究室)
非接触センシング技術を用い、人体への負担をかけずデータを取得
介護、スポーツ、医療分野など幅広い分野での利用を想定
和紙やシルクなど天然素材を用いたフレキシブル電極を展開
「さりげないバイタルセンシング」をキーワードとするベンチャーの設立を計画
ヤマハ株式会社
独自の生体センシング技術を活かし、事業領域の拡大を目指す
変位センサはモーションセンシング向けに実績化を図る
2017年4月に東京医科歯科大学と医療分野での包括連携協定を締結
予知・予防用センサとしての実用化に取り組む
カジナイロン株式会社
参入企業各社とのアライアンスや共同開発により
顧客のニーズを取り込んだ最終製品の開発を目指す
編技術を活用した伸縮配線を展開
量産を見据えた総合的な提案力でものづくりをサポート
太洋工業株式会社
多様なユーザーニーズに対応する次世代技術力を追求し
高難度FPCの試作から中・小型量産の獲得を目指す
柔軟性をテーマにテキスタイルFPC、高柔軟FPC、高伸長FPCを相次ぎ製品化
2020年3月に鉛フリーはんだリフロー対応の高耐熱高柔軟FPCを開発
アフォードセンス株式会社
絆創膏型ワイヤレス生体センサの多機能化と
新たなアルゴリズム開発で用途開拓を加速
2018年9月に深部体温の測定を可能とする「Vitalgram® CT」のサンプル出荷を開始
過酷な環境下で働く作業員などの体調管理用としての普及を目指す
見守り・健康管理サービスを中心に様々な分野で実証実験等のプロジェクトが進展
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