2025年版 APN(オール光ネットワーク)の実態と展望

All-Photonics Network(APN、オール光ネットワーク)は、全通信経路を光ベースで構成する次世代通信インフラとして、近年注目を集めている。NTTが推進するIOWN(Innovative Optical and Wireless Network、アイオン)構想の中核技術として位置づけられており、超低遅延・大容量・低消費電力といった性能面で既存の電子通信方式を大きく上回る特性を有する。
本レポートでは、APNの基本原理・構成技術およびネットワーク設計の特徴を簡潔に整理し、2023年から商用サービス展開が開始されたNTTの最新動向やIOWN Global Forumの活動、機器メーカーの導入状況、関連省庁の政策的支援などについても概観している。また、AI・デジタルツイン等の需要領域を視野に入れた将来的なユースケースや普及シナリオについても取り上げ、今後の展開可能性を多角的に紹介する。

発刊日
2025/09/29
体裁
A4 / 149頁
資料コード
C67110600
PDFサイズ
24.8MB
PDFの基本仕様
Adobe Reader 7.0以上/印刷不可・編集・加工不可/検索・テキスト・図(グラフ)の抽出等可/しおり機能無し 詳細はこちら
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
カテゴリ

購入商品の価格を選択し「購入のお申込み」をクリックしてください。

商品形態
商品種類
ご利用範囲
価格(税込)
下段:本体価格
書 籍
A4 / 149頁
セット
PDF書籍
PDFプレミアム(法人グループ内共同利用版)
         お問い合わせください

※セット価格は、同一購入者の方が書籍とPDFの両方を同時にご購入いただく場合の特別価格です。

  • マーケットレポートの販売規約はこちら
  • マーケットレポート購入についてのFAQはこちら
書籍のみをご注文される方は、FAXまたはメールにてご注文頂けます。
申込書はこちら
購入商品の提供・発送のタイミングについてはこちら

(準備中)の「サンプルをダウンロード」は、資料発刊後のご提供になります。
オンライン試読サービスとは 詳細はこちら

調査資料詳細データ

調査概要
Close

調査目的:生成AI等の進展により、データセンターに低遅延・大容量・低消費電力を実現する新たな通信インフラが求められている。本書では、昨今注目されている APN(オール光ネットワーク)および IOWN に関し、技術動向をまとめるとともに将来動向を考察するものである。
調査対象:国内のAPN技術・市場動向全般
調査対象企業数:NTTグループをはじめとする通信キャリア、光伝送装置等関係企業などインタビューは個票掲載企業参照のこと
調査方法:文献調査ほか各種データ収集および弊社研究員による直接面接取材
調査期間:2025年6月~2025年9月
特記事項:「IOWN®」NTT株式会社の商標又は登録商標である。
調査担当:株式会社矢野経済研究所 ICT・金融ユニット

資料ポイント
Close

  • IOWN構想とその中核であるAPNの概要や技術構成をわかりやすく整理
  • 国内通信キャリア・機器メーカーなどの基本的な取り組みを把握
  • 需要側の多様化を踏まえた今後の普及に向けた複数の想定シナリオを紹介

リサーチ内容

調査結果のポイント
 
1. 市場動向
2. 企業動向
3. 展望と課題
  図表 1 APN普及シナリオ
 
APN概況
 
1. APNが求められる背景
  1.1.情報通信インフラが直面する限界と将来社会の要請
    図表 2 国内データトラフィックの推移予測、データセンターの消費電力予測
  1.2.APN、PECとは
  1.3.APN転換の必要性
    1.3.1.AIが突きつける現在のネットワークの限界
    1.3.2.未来社会から導き出すAPNの必要性
2. IOWN構想とは
  2.1.NTTのIOWN構想の概要と意義
    2.1.1.IOWNの定義・背景・構成要素
    図表 3 オールフォトニクス・ネットワーク
    図表 4 IOWN・APNが目指す目標
    2.1.2.IOWN Global Forum
    2.1.3.ロードマップと展開状況
    図表 5 IOWN光電融合デバイス開発
  2.2.IOWN構想におけるAPNの位置と役割
3. APNの概要
  3.1.APNの基本的な特徴
    3.1.1.光電変換の排除
    図表 6 従来のネットワークとAPNの違い
    3.1.2.オープンAPN
    図表 7 モバイルネットワーク(基地局―アンテナ)のオール光ネットワーク化
    3.1.3. 分散ROADMの開発
4.フォトニクス・コンピューティングの概要
  4.1.光電融合技術
    4.1.1.PEC(Photonic-Electronic Convergence)
    4.1.1.PECロードマップ
    図表 8 光電融合技術の世代と適用領域
    図表 9 PECロードマップの整理
    4.1.2.シリコンフォトニクス・CPO 等の基盤要素
  4.2. 光化による通信・計算基盤の刷新
    図表 10 DCIにおけるリソース最適化と低消費電力化
  4.3. 光ディスアグリゲーテッドコンピューティング
    4.3.1.ディスアグリゲーテッドコンピューティングとは
    図表 11 ディスアグリゲーテッドコンピューティングの概念
    図表 12 ディスアグリゲーテッドコンピューティングのキー技術:論理構成の概要
    4.3.2.ディスアグリゲーテッドコンピューティングの意義
    4.3.3.ディスアグリゲーテッドコンピューティングによる省電力化
    図表 13 ディスアグリゲーテッドコンピューティングのモックアップ
 
今後の展望
 
1. APNの進展動向
  1.1.APNの現在位置
    1.1.1.既に実践段階に突入しているIOWN 1.0
    1.1.2.社会インフラへの普及を目指して
  1.2.IOWNの現況:NTTによる実証の取り組み
2.APNに関する政策動向
  2.1.我が国政府の取組
    2.1.1.AI社会を支える次世代情報通信基盤の実現に向けた戦略 -Beyond 5G推進戦略2.0-(2024.8.30)
    図表 14 2030年代のAI社会を支えるデジタルインフラ像
    2.1.2.オール光ネットワーク共通基盤技術の開発の方向性及び普及方策について(2024.5.29)
    2.1.3.オール光ネットワーク(APN)の普及・拡大に向けた取組について(2025.1.29)
    図表 15 オール光ネットワーク(APN)の利用者の拡大
    図表 16 オール光ネットワーク(APN)の普及・拡大に向けた官民の連携
    図表 17 オール光ネットワーク(APN)の社会実装に向けた技術開発ロードマップ
    2.1.4.DX・イノベーション加速化プラン2030(2025.5.23)
    図表 18 デジタルインフラ整備計画2030 概要
    図表 19 デジタル海外展開総合戦略2030 概要
    2.1.5.デジタルインフラ整備計画2030(2025.6.11)
    2.1.6.ワット・ビット連携 取りまとめ1.0(2025.6.12)
    図表 20 ワット・ビット連携官民懇談会取りまとめ1.0 概要
    2.1.7.地方創生2.0基本構想(2025.6.13)
    2.1.8.令和8年度総務省所管予算(2025.8.29)
  2.2. 事業者間接続に向けた取組
    図表 21 複数プロバイダを跨るネットワーク接続の全体アーキテクチャ
3. 今後の予測
  3.1.地方創生とAPN
  3.2.APNの意義をどこに求めるか
  3.3.APNの普及シナリオ
    3.3.1.総務省の描くAPNの発展イメージ
    図表 22 共通基盤技術の開発内容の検討に当たって想定する二つのユースケース①
    図表 23 共通基盤技術の開発内容の検討に当たって想定する二つのユースケース②
    3.3.2.APNの普及シナリオ
    図表 24 APN普及シナリオ
    図表 25 拠点数の増加イメージ(参考)
 
個票
 
NTTドコモビジネス株式会社
  1.企業概要
  2.NTTドコモビジネスが進める「docomo business APN Plus powered by IOWN」
  3.APNを活用したデータセンター分散化に向けた取組
    3-1.背景
    3-2.AI-Centric ICTプラットフォーム
    図表 26 AI-Centric ICTプラットフォームイメージ
    3-3.GPU over APN ~データセンターの分散化への対応
    図表 27 3,000kmの超遠距離を模擬した2拠点間でのAIモデル学習実証環境
    3-4.GPU over APN ~データセンターの分散化に伴うデータ転送高速化
    図表 28 NTTドコモビジネスが開発したRDMA転送ツール
    図表 29 800G-ZRを用いた長距離接続イメージ
    3-5.長距離間のリアルタイムデータ同期
    図表 30 検証内容イメージ図
  4.ユースケースについて
 
日本電気株式会社(NEC)
  1.企業概要
  2.NECの考えるネットワーク進化の方向性
    2-1.オール光化×オープン化
    2-2.活動ロードマップ
    図表 31 活動ロードマップ
  3.APN実装に向けた製品・サービス
    3-1.SpectralWave WXシリーズの開発・出荷
    図表 32 WXシリーズ製品適用領域
    図表 33 ネットワークの機能分離及びオープン化
    3-2.光パス設計等の自動化技術
  4.ユースケース
    図表 34 リアルタイム顔認証実証の実証イメージ
    図表 35 多様なユースケースを支えるネットワーク
 
1FINITY株式会社
  1.企業概要
  2.事業及び製品詳細
    図表 36 1Finityのネットワーク製品群
  3.IOWN/APN実現に向けた取組
    図表 37 APNポートフォリオ
  4.事業者間接続へ向けた取組
  5.APNにおけるスマートな光パス構築と運用
    図表 38 フォトニックトモグラフィ
  6.今後の展望
    図表 39 次世代データセンターアーキテクチャ
 
沖電気工業株式会社
  1.企業概要
  2.IOWN/APN実現に向けた取組
    2-1.Beyond 5G向け大容量・低消費電力を実現する光アクセス資源制御技術
    図表 40 フレキシブルPONの消費電力検証結果
    図表 41 400G-PONを使用したフレキシブルPON
    2-2.OSSベースの仮想PONで自律的な波長資源の切り替え技術を実証
    図表 42 PONスライス制御技術の概要図
    2-3.シリコンフォトニクスによる光集積回路用プラットフォーム
    図表 43 SFP+規格に準拠した光通信モジュール写真
    2-4.アクセス系装置の開発
  3.今後の展望
    図表 44 エッジプラットフォームの成長
 
住友電気工業株式会社
  1.企業概要
  2.既存事業の状況
    2-1.情報通信セグメントの製品群
    図表 45 データセンター関連製品
    2-2.光ファイバの進化
    2-3.光デバイス製品の開発
  3.IOWN/APNへ向けた実証やユースケース等への取組
    3-1.ROADAM網を経由する複数拠点収容サービスの実証
    図表 46 2024 ShowNetにて提供した複数拠点収容サービス
    3-2.AI支援エンターテインメントILM(Interactive Live Music)
    図表 47 LLMCの変換遅延時間と視線追従映像遅延時間の関係
    3-3.放送事業者向け遠隔メディア制作
  4.IONW/APNに対する姿勢
 
古河電気工業株式会社
  1.企業概要
  2.APN/IOWN実現に向けた取組
    2-1.IOWNに貢献する製品群
    図表 48 IOWNに貢献する新製品の開発
    2-2.光ファイバー
    図表 49 空孔コアファイバ(HCF)
    2-3.光増幅器
    2-4.トランシーバ
  3.技術開発への取り組みとユースケースの議論
    3-1.フォーラム参加とユースケース検討
    3-2.V2I技術の提案
    図表 50 IOWN技術×V2I技術
    3-3.Energy Efficiency & Sustainability Program
    図表 51 消費電力削減の検討
    3-4.PtMPトポロジーの活用
    図表 52 iPOPでのIOWNデモンストレーション
  4. 今後の動向
 
参考 既存の光通信システム
 
1. 光通信システムの現状
  1.1.光通信のネットワーク網
    図表 53 光通信のネットワーク網
  1.2.データセンター内ネットワーク
    1.2.1.データセンター内部接続および伝送構造
    図表 54 シャーシ/ブレードの特徴
  1.3.伝送速度
    図表 55 光通信システム伝送速度の変遷
  1.4.要素技術
    1.4.1.高密度波長分割多重(DWDM、既存のCWDM)
    1.4.2.デジタルコヒーレント光伝送技術(Digital Coherent Transmission)
    1.4.3.多値変調方式と前方誤り訂正技術
    1.4.4.光ファイバの概要と構造分類
  1.5.光回線機器
    1.5.1.信号終端・変換装置
    図表 57 光トランスポンダの構成
    1.5.2.波長経路・多重化装置
    図表 58 MUX/DEMUXのネットワーク内での配置構造
    1.5.3.物理経路切替装置
  1.6.現行光ネットワークの構成的限界と課題
    1.6.1.電気・光混在による処理遅延
    1.6.2.トラフィック急増と電力・拡張性の限界
    1.6.3.ネットワーク階層構造と制御の複雑性
    1.6.4.経路設定・再構成の柔軟性不足

購入商品の価格を選択し「購入のお申込み」をクリックしてください。

商品形態
商品種類
ご利用範囲
価格(税込)
下段:本体価格
書 籍
A4 / 149頁
セット
PDF書籍
PDFプレミアム(法人グループ内共同利用版)
         お問い合わせください

※セット価格は、同一購入者の方が書籍とPDFの両方を同時にご購入いただく場合の特別価格です。

  • マーケットレポートの販売規約はこちら
  • マーケットレポート購入についてのFAQはこちら
書籍のみをご注文される方は、FAXまたはメールにてご注文頂けます。
申込書はこちら
購入商品の提供・発送のタイミングについてはこちら

このレポートの関連情報やさらに詳しい情報についての調査を検討したい

矢野経済研究所では、
個別のクライアント様からの調査も承っております

マーケティングや経営課題の抽出、リサーチの企画設計・実施、調査結果に基づく具体的な戦略立案・実行支援に至るまで、課題解決に向けた全ての段階において、クライアント企業をトータルでサポート致します。