2026年版 水電解技術・部材市場の現状と将来展望

水電解は、再生可能エネルギー由来の低炭素水素製造を担う基盤技術と位置づけられている。水電解装置はアルカリ水電解、プロトン交換膜(Proton Exchange Membrane:PEM)水電解、固体酸化物電解セル(Solid Oxide Electrolysis Cell:SOEC)、アニオン交換膜(Anion Exchange Membrane:AEM)水電解の4方式に分類される。このうち、アルカリとPEMは商用化フェーズ、SOECとAEMは実証から商用化に移行しつつある。
水素需要は従来、石油精製や化学分野に依存してきたが、脱炭素化の進展により鉄鋼、モビリティ、発電分野などへの拡張が期待されている。また、再生可能エネルギーの導入拡大に伴う電力の余剰問題を解決するため、P2G(Power-to-Gas)用途での水素需要が顕在化している。
本調査レポートでは、水電解技術に係る研究成果や研究開発のトレンド、装置・部材メーカーの事業戦略を徹底調査するとともに、2035年までの水電解装置・部材市場の成長性を予測する。

発刊日
2026/07/31
体裁
A4 / 137頁
資料コード
C68103400
PDFサイズ
8.8MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査目的:本調査レポートでは、水電解技術・部材の開発トレンドや普及に向けた課題、参入企業の事業戦略を分析するとともに、2035 年までの世界市場規模を予測する。
調査対象
〇水電解技術(アルカリ、プロトン交換膜(PEM)、固体酸化物(SOEC)、アニオン交換膜(AEM))
〇部材
・アルカリ:隔膜、電極
・PEM:電解質膜、電極触媒、多孔質輸送層(PTL)
・SOEC(SOFC):電解質、水素極、酸素極、セパレータ
・AEM:電解質膜、電極触媒
調査方法:弊社専門調査員による直接面接取材および文献による調査
調査・分析期間:2026 年 4 月 1 日 ~ 2026 年 7 月 27 日
調査企画担当:株式会社矢野経済研究所 インダストリアルテクノロジーユニット

資料ポイント
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本資料では以下の情報を掲載する。

  • 主要国の水素関連政策
  • 水電解装置の方式別導入量推移、エリア別・用途別シェア
  • 水電解用主要部材の市場規模推移(アルカリ水電解:隔膜、電極、PEM水電解:電解質膜、電極触媒、PTL)
  • 水電解装置・部材メーカーの動向(生産体制、製品ポートフォリオ、研究開発動向、採用プロジェクト等)

このマーケットレポートは、こんな方におすすめ
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・脱炭素化を目的にグリーン水素の利活用を検討している事業者、自治体関係者
・水電解市場への参入を検討しており、市場全体を俯瞰した業界動向や課題、展望、市場の最新動向について把握したい事業者

FAQ
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Q:水電解装置について、本資料ではどの期間の導入量の予測が掲載されていますか?
A:方式別では2025年実績、2026~2030年予測、2035年予測の導入量(容量ベース)を掲載しています。また、エリア別と用途別では2025年実績、および2030年予測のシェア(容量ベース)を掲載しています。

Q:水電解用の主要部材について、本資料ではどの期間の市場予測が掲載されていますか?
A:2025年の実績、2026~2030年、2035年の市場規模(面積ベース、あるいは重量ベース)予測を掲載しています。

Q:地域別の情報は確認できますか?
A:北米、欧州、中国、中東、インド、その他の区分で水電槽装置の導入量シェアを確認いただけます。また、日本、EU、ドイツ、米国、中国、韓国の水素関連政策を整理しています。

Q:競合メーカーの情報はどの程度詳しく掲載されていますか?
A:日本、米国、欧州を中心にとした主要メーカーの生産体制、製品ポートフォリオ、研究開発動向、採用プロジェクト等を掲載しています。

各章で解決できる課題
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「第1章 水電解技術・部材市場の将来展望」では、水電解技術の本格的な社会実装に向けて必要となる参入メーカー等の取り組みを把握することができます。

「第2章 主要国の水素関連政策」では、日本、EU、ドイツ、米国、中国、韓国の水素政策の流れ、具体的な数位目標等の必要な情報が得られます。

「第3章 水電解技術・部材市場の動向」では、水電解技術および部材に係る研究開発・市場動向を理解でき、かつ欧米の主要水電解装置メーカーの事業概要や採用プロジェクト等の情報が得られます。

「第4章 水電解装置・部材メーカーの動向」では、水電解装置および部材メーカーの事業概要、製品ポートフォリオや研究開発動向等の詳細を確認でき、競合比較や自社の戦略立案に役立ちます。

リサーチ内容

第1章 水電解技術・部材市場の将来展望
 
水電解技術は脱炭素化を目指した野心的なシナリオから
経済合理性を重視する現実的な事業化フェーズへ移行
  (表)水電解装置の世界累積導入容量推移
  (2025年実績、2026~2030年予測、2035年予測)
日欧間の産業エコシステムを構築し
サプライチェーン強化と価値の共創につなげる
 
第2章 主要国の水素関連政策
 
2-1.日本の水素関連政策
  (図)水素に係る国家戦略・方針・法律の策定状況
  (図)2050年に向けて成長が期待される14の重点分野と目標
  (表)価格差に着目した支援制度・拠点整備支援制度の概要
  (図)価格差に着目した支援制度のイメージ
  (図)拠点整備支援制度のイメージ
  (表)水素社会推進法の計画認定状況
2-2.EUの水素関連政策
  (図)「REPowerEU」のイメージ
  (表)Innovation FundとIPCEIの比較
  (表)IPCEIにおける水素分野の4つのフェーズ
  (表)Europe Hydrogen Bank 第1回入札採択プロジェクト(契約締結済み)
2-3.ドイツの水素関連政策
  (表)国家水素戦略における定量目標の変化
  (図)H2Globalの枠組み
  (表)H2Gigaの主なプロジェクトと成果
  (図・表)
2-4.米国の水素関連政策
  (図)米国で水素ハブに選定された7つの地域
  (表)米国水素ハブの概要
  (表)IRAにおける主な水素関連施策
  (表)IRA Section 45Vにおける電力調達に関する3つの柱
  (表)「U.S. National Clean Hydrogen Strategy and Roadmap」における
  重点プログラムの目標
2-5.中国の水素関連政策
  (表)水素エネルギー産業中長期計画(2021-2035年)の主な発展目標
  (表)水素エネルギー総合利用に関する実証事業の枠組み
2-6.韓国の水素関連政策
  (表)「水素経済活性化ロードマップ」における主な目標値
  (表)「第1次水素経済履行基本計画」における主なマイルストーン
  (表)「3UP成長戦略」における主な目標
  (表)主要国の水素関連政策の比較
 
第3章 水電解技術・部材市場の動向
 
3-1.水電解装置市場の動向
  (表)水電解装置 方式別比較表
  水電解装置の世界累積導入容量は2035年に300GWを超える見通し
  (表)水電解装置 方式別世界導入容量推移
  (新規:2025年実績、2026~2030年予測、2035年予測)
  (表)水電解装置 方式別世界導入容量推移
  (累計:2025年実績、2026~2030年予測、2035年予測)
  (図)水電解装置累積導入容量のエリア別シェア(左:2025年/右:2030年予測)
  (図)水電解装置累積導入容量の用途別シェア(左:2025年/右:2030年予測)
3-2.水電解装置メーカーの動向
  水電解装置メーカーはGWクラスの需要取り込みと市場撤退との二極化が顕在化
  (表)中国の主要水電解装置メーカーの概要
  (表)欧米の主要水電解装置メーカー一覧
    (1) John Cockerill S.A.
    (2) HydrogenPro ASA
    (3) Thyssenkrupp nucera AG & Co KgaA
    (4) Sunfire SE
    (5) ITM Power plc
    (6) Nel ASA
    (7) Plug Power Inc.
    (8) Ohmium International,Inc
    (9) Bloom Energy Corporation
    (10) Topsoe A/S
    (11) Enapter GmbH
    (12) Verdagy, Inc.
3-3.水電解部材市場の動向
  (1) アルカリ水電解用部材
    (表)アルカリ水電解用隔膜・電極 世界市場規模推移
    (2025年実績、2026~2030年予測、2035年予測)
    ①隔膜
    ②電極
  (2) プロトン交換膜(Proton Exchange Membrane:PEM)水電解用部材
    (表)PEM水電解用電解質膜・電極触媒・PTL 世界市場規模推移
    (2025年実績、2026~2030年予測、2035年予測)
    ①電解質膜
    ②アノード触媒
    ③カソード触媒
    ④アノードPTL
    ⑤カソードPTL
  (3) 固体酸化物電解セル(Solid Oxide Electrolysis Cell:SOEC)用部材
    ①電解質
    ②燃料極(水素極)
    ③空気極(酸素極)
    ④セパレータ(インターコネクタ)
  (4) アニオン交換膜(Anion Exchange Membrane:AEM)水電解用部材
    ①AEM
    ②電極触媒
 
第4章 水電解装置・部材メーカーの動向
 
旭化成株式会社
  システム導入~運用を支えるワンストップソリューションのサプライヤーとして
  水素関連事業は事業化フェーズへ本格移行
  川崎製造所内に電解用枠・電解用膜の新工場建設を決定
  2GW/年超の生産能力を備え、2028年度の稼働開始を計画
  2026年1月に10MW級大型アルカリ水電解システムを活用した
  グリーンケミカルプラントでアンモニアの生産をスタート
  フィンランドに導入されたコンテナ型アルカリ水電解システムは
  2026年内に定常運転を開始予定
 
シーメンス・エナジー株式会社
  ドイツのエンジニアリング・システム統合技術と
  日本の部品製造技術との融合で水電解市場の革新に挑む
  水電解槽スタックのギガファクトリーを整備
  海外の大型プロジェクトで「Elyzer P-300」の導入が相次ぐ
  日本ではGI基金事業でPFASフリー電解質膜を用いた10MWモデルの開発を推進
  福島県田村市のグリーン水素プロジェクトで半導体産業の脱炭素化に貢献
 
株式会社神鋼環境ソリューション
  産業用途とエネルギー用途の両輪で水電解事業の成長を図る
  HHOG®の需要は順調に拡大、国内外の納入実績は270基を超える
  エネルギー用途では先駆的な水素利活用の取り組みで採用を獲得
  産業用途は圧縮水素の代替需要のさらなる取り込みを狙う
 
デノラ・ペルメレック株式会社
  アルカリ水電解向け電極のリーディングカンパニーとして
  持続可能な水素社会の実現に向けた先行投資を積極化
  経済産業省「GXサプライチェーン構築支援事業」を通じ
  藤沢事業所で生産ライン増設へ
 
ベカルト東綱メタルファイバー株式会社
  金属繊維からの自社一貫設計・製造を強みに
  水電解装置の運転環境に最適なPTLを提案
  PEM電解装置向けチタン繊維焼結体Currento®の需要は海外先行
  国内でも引き合いは増加傾向
  2026年に高効率化と低イリジウム化を両立させるPTL/MPLの販売をスタート
 
東レ株式会社
  高プロトン伝導性と低ガス透過性を兼ね備えた
  HC系電解質膜のプレゼンス向上に取り組む
  米倉山電力貯蔵技術研究サイトでのノウハウを活用し
  16MW級水電解装置を導入した大規模P2Gシステムの実証が順調に進む
  水電解装置の本格普及を見据え、事業化に向けた体制づくりを推進
 
田中貴金属工業株式会社
  貴金属製品のリーディングカンパニーとして
  電極触媒やPtめっきの技術革新に挑む
  PEM形水電解用IrOXアノード触媒はアモルファス型、ルチル型の顧客評価が進む
  酸素発生反応とガス再結合反応の2元機能を有する新規電極触媒の開発に成功
 
株式会社フルヤ金属
  産学連携による研究開発を推し進め
  グリーン水素市場の持続的な発展への貢献を目指す
  PEM水電解触媒向けの需要はIrRu二元系酸化物を中心に底堅く推移
  京都大学と共同で確立した固溶ナノ合金の量産化技術を発展させ
  Ir使用量を極限まで低減する高活性・高耐久性触媒の開発を加速
 
東ソー株式会社
  PEM型水電解の普及に向け、革新をもたらす新材料開発に取り組む
  Ir使用量の大幅削減を可能とする
  マンガン系酸素生成触媒の実用化に向けた基礎技術を確立
  PTL/電極触媒のCCSに加え、CCM向け粉末タイプの評価が進展
 
住友ベークライト株式会社
  環境・社会価値を有する新商品・新ソリューションの創出を推進
  PNB系材料を用いたAEMの量産体制確立と新規顧客開拓に向けた
  水素製造機能膜量産準備プロジェクトチームが発足
  NEDO事業「水素製造水電解用アニオン交換膜及び量産プロセス技術の研究開発」が始動
  産学官の連携を強化し材料、量産プロセス技術、水電解特性評価技術の開発に取り組む
 
株式会社デンソー
  モビリティ製品の知見・実績を基盤とした
  次世代水電解技術の開発を加速させる
  電気・熱の制御技術やセンシング技術、素材技術などを活用し
  水素を「つくる」領域の課題解決に取り組む
  2026年2月にNEDOのGI基金事業に採択
  排熱のあるプラントとSOECを組み合わせた大規模脱炭素化実証をスタートさせる

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