2025-2026年版 賞味期限延長がもたらすサプライチェーン変化と社会的インパクト ~ロングライフ化と2分の1ルールが実現する生産・流通・物流の効率化~

本調査では、賞味期限延長および年月表示の導入が食品メーカーにもたらす生産・在庫管理効率化の効果、食品卸における流通リードタイムと返品リスク、小売店での廃棄削減と販売機会拡大のメリットが現場で確かな手応えを得つつあり、これから対象製品の広がりが期待されます。
併せて、小売側が従来の「3分の1ルール」から「2分の1ルール」へ移行した際の受発注・物流プロセス、商流の起こり得る変化を分析する。
こうした食品メーカーの賞味期限延長・年月表示、小売の「2分の1ルール」採用の広がりで、食品サプライチェーンがどのように今後変化していくか、取材による事例分析を通して明らかにする。

発刊日
2025/07/31
体裁
A4 / 199頁
資料コード
C67108700
PDFサイズ
4.3MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査の目的:本調査では、賞味期限延長および年月表示の導入が食品メーカーにもたらす生産・在庫管理効率化の効果、食品卸における流通リードタイムと返品リスク、小売店での廃棄削減と販売機会拡大のメリットが現場で確かな手応えを得つつあり、これから対象製品の広がりが期待される。
併せて、小売側が従来の「3分の1ルール」から「2分の1ルール」へ移行した際の起こり得る変化を分析する。
こうした食品メーカーの賞味期限延長・年月表示、小売の「2 分の 1 ルール」採用の広がりで、食品サプライチェーンがどのように今後変化していくか、取材による事例分析を通して明らかにする。
調査対象:賞味期限延長または年月表示への切り替え実績がある食品メーカー、食品卸、研究会。
本調査では、レトルト⾷品、フリーズドライ製品、缶詰など、当初から長期保存を目的に設計された製造方式の製品は対象外とする。
調査方法:弊社専門研究員による直接面談調査を主体に、書面アンケート調査を併用した。
調査期間:2025年4月~2025年7月
企画・制作:株式会社矢野経済研究所 フード&ライフサイエンスユニット フードグループ

調査結果サマリー
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賞味期限延長がもたらすサプライチェーン変革に関する調査を実施(2025年)
国内チルド食品の賞味期限を従来比1.5倍に延長した場合の廃棄損失削減効果を予測
~チルド食品は約235億円相当の廃棄削減効果が生まれると試算~

資料ポイント
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  • サプライチェーンに起こり得る変化を調査・分析
  • 賞味期限延長と年月表示で起こり得る変化
  • 小売における「2分の1ルール」採用により起こり得る変化
  • 賞味期限延長による見切り率と廃棄率の変化を推定
  • 賞味期限延長を1.5倍にした場合、チルド食品市場とドライ食品市場に与えるインパクトを推計

リサーチ内容

総論 サプライチェーンの今後
 
1.チルド食品の賞味期限延長による見切り・廃棄の削減効果
  1)チルド食品の賞味期限延長によるフードロス削減インパクト
    ~見切り844億円・廃棄235億円の削減効果~
  2)チルド食品の見切り率が下がるとサプライチェーンで起こり得る変化
    ~チルド食品の見切り削減で物流が変わる~
  3)チルド食品の廃棄率が下がるとサプライチェーンで起こり得る変化
    ~賞味期限延長が工場・店舗業務を変える~
2.ドライ食品の賞味期限延長による見切り・廃棄の削減効果
  1)ドライ食品の賞味期限延長によるフードロス削減インパクト
    ~見切り2,790億円・廃棄779億円の削減効果~
  2)見切り率が下がるとサプライチェーンで起こり得る変化
    ~販売・物流・生産に広がる波及効果~
  3)廃棄率が下がるとサプライチェーンで起こり得る変化
    ~環境・物流・製造が連動する新たな構造~
3.賞味期限延長がもたらす影響
  ~賞味期限延長で変わるフードサプライチェーンの未来~
4.年月表示がもたらす影響
  ~在庫管理・作業負荷・フードロス削減に貢献~
5.2分の1ルールがもたらす影響
  ~2分の1ルールが変える食品流通の標準と現場負担~
 
第1章 概況
 
1.賞味期限表示・年月表示に関する概況
  ~食品ロス削減へ導く期限表示の制度改革~
2.賞味期限表示の政府基本方針・関連政策の変遷
  1)食品製造年月日・期限表示制度の歴史的変遷年表(1948~2025)
    ~製造日表示から期限表示・年月表示へ進化した制度の変遷~
  2)食品期限表示の設定のためのガイドライン
    ~2005年発行「食品期限表示ガイドライン」の要点と制度的意義~
  3)賞味期限の年月表示化
    ~2016年農水省資料で示された賞味期限表示の見直しと効果~
  4)食品ロス削減推進法公布(令和元年法19号)
    ~食品ロス削減推進法で進む納品期限の緩和~
  5)「食品ロス削減推進基本方針」(2019年度~2024年度)
    ~2020年基本方針に見る賞味期限表示見直し施策~
  6)納品期限緩和・年月表示化・賞味期限延長の実施状況
    ~納品期限緩和など297社の取組を公表~
  7)「食品ロス削減推進基本方針」(2025年度~2029年度)
    ~新しい基本方針が示す三位一体施策~
3.賞味期限を年月表示へ大括り化する施策
  1)年月表示および食品ロス削減に関する政府通達・通知年表(2017-2023年)
    ~賞味期限の月表示化推進に関する通知や事例を時系列で整理~
  2)食品ロス削減に向けた加工食品の納品期限の見直しについて
    ~食品ロス削減へ納品ルールを国が見直し~
  3)自動車運送事業の働き方改革の実現に向けた政府行動計画
    ~ホワイト物流実現へ政府行動計画を策定~
  4)農林水産省セミナー資料「効率的な食品流通に資する賞味期限の年月表示化」
    ~賞味期限の年月表示で物流改革へ~
  5)加工食品の納品期限の更なる見直しについて
    ~納品期限見直しで食品ロス削減へ前進~
  6)農林水産省公表「食品ロス削減に向けた賞味期限表示の大括り化事例」
    ~賞味期限を年月表示に 大括り化で現場効率化~
  7)食品ロス削減に向けた取組の加速化について
    ~食品ロス削減へ納品期限等を加速見直し~
  8)2023 年度 食品ロス削減ガイドブック
    ~家庭と企業で進める食品ロス削減策2023~
4.期限表示見直しと制度改革の現在地
  ~期限表示など制度改革の進展と課題~
5.食品メーカーの取り組み
  1)賞味期限延長の取り組み
    ~食品ロス削減へ賞味期限延長に企業が対応~
  2)具体的取り組みと技術的工夫
    ~技術を活かし賞味期限を延長する事例が多く存在~
  3)業界全体への波及と新たな商慣習見直しの流れ
    ~賞味期限延長が商慣習全体を見直す契機に~
  4)賞味期限延長がもたらす成果と社会的意義
    ~延長で食品ロス削減と品質保証を両立~
  5)年月表示への転換がもたらす食品業界の構造的変化
    ~年月表示化で食品ロスと業務負担軽減へ~
  6)賞味期限「年月表示」が変える実務と流通構造
    ~年月表示が業務合理化と制度整合に寄与~
  7)年月表示が広げる流通と取引の実務変化
    ~表示変更が商慣習と取引構造に波及~
  8)年月表示が企業と制度をつなぐ役割に
    ~食品ロス削減と業務合理化の実現へ~
6.卸に求められる商慣習見直しの実態
  1)食品ロス削減へ向けた流通改革
    ~卸売業に求められる納品期限・賞味期限表示の見直し~
  2)商慣習検討ワーキングチームにみる卸への期待と役割
    ~納品期限緩和・年月表示・延長の推進~
  3)卸に求められた納品期限緩和の全国展開
    ~農水・経産両省が示した明確な要請~
  4)年月表示化と納品期限緩和の連動施策
    ~卸を含めたサプライチェーン改革~
  5)食品ロス半減目標に伴う卸への要請強化
    ~「食品ロス削減推進基本方針」(2025年度~2029年度)が示す削減重点領域~
  6)卸売業に求められる制度対応と現場改革
    ~納品期限・年月表示・物流施策の総括~
7.食品卸4社に見るロス削減と物流改革の実態
  1)食品卸におけるロス削減と物流改革の潮流
    ~サステナビリティ視点で各社の対応が進展~
  2)卸売業4社の2030年までの食品ロス削減方針概要
    ~各社ESG資料にみる目標と枠組み整理~
  3)納品期限・賞味期限で変わる物流オペレーション
    ~卸売業が挑む返品条件緩和と在庫最適化~
  4)余剰在庫活用による販路多様化と寄贈スキーム
    ~Smile SpoonとTABETEで広がる卸の役割~
  5)政府連携と業界ガバナンス強化の枠組み
    ~ワーキングチーム参画と基本方針の深化~
  6)卸売業に残る商慣習改革の課題
    ~制度要請と実務対応の両立に向けて~
8.納品期限緩和と物流改革で実現する小売業の食品ロス削減
  1)小売業者向け食品ロス削減と物流負荷軽減指針の背景
    ~賞味期限表示・納品期限緩和で小売の物流負荷削減~
  2)「食品ロス削減推進基本方針」(2025年度~2029年度)に示す小売業者向け食品ロス削減策
    ~納品期限緩和から売り切り支援まで小売対応策~
  3)2017・2019連名通知に示す小売向け納品期限緩和要請
    ~飲料及び菓子の納品期限緩和で小売ロス削減~
  4)小売着荷主向け政策パッケージの要点整理
    ~納品リードタイム確保と発注適正化の推奨~
  5)小売業者向けフードロス削減と物流革新の総括
    ~納品期限緩和と発注適正化による商慣習見直し~
9.PB商品改革が拓く小売業の食品ロス総合戦略
  1)PB商品を中心に進む賞味期限延長と年月表示の潮流
    ~トップバリュやみなさまのお墨付きが拓くロス削減~
  2)PB商品年月表示化が拓く賞味期限改革
    ~トップバリュとみなさまのお墨付きの最前線~
  3)AI発注と値下げ施策が描くPB廃棄半減モデル
    ~ローソンAI在庫管理とファミマル涙目シールの効果~
  4)政府実証と業界論考が支えるPBサステナ戦略
    ~実証報告と業界紙が示す持続可能な廃棄削減モデル~
  5)PB商品を軸とした小売業の総合的食品ロス戦略
    ~期限延長からAI発注・政府実証まで一体展開~
10.持続可能なサプライチェーンを支える商慣習転換
  1)小売業における納品期限緩和と年月表示導入がもたらす商慣習改革
    ~取引先協調で賞味期限延長を推進する取り組み~
  2)取引慣行見直しによる納品期限・年月表示導入の軌跡
    ~取引先と協働し廃棄ロス削減を実現した変革~
  3)これからの小売商慣習改革と納品期限・年月表示の進化
    ~取引先協働でサプライチェーン持続性強化へ~
  4)小売商慣習改革における主要課題
    ~納品期限緩和と年月表示導入を巡る運用上の壁~
11.食品業界の物流改革と課題
  1)食品物流の2024年問題と背景整理
    ~政策パッケージに基づく現状共有~
  2)食品物流の効率化に向けた実践事例集
    ~共同配送とモーダルシフトの最新動向~
  3)食品業界の物流効率化の具体的取組例
    ~AI最適化から共同配送・鉄道輸送まで~
  4)食品物流の現場で進む構造改革事例
    ~小売・物流各社の多様な実装と工夫~
  5)食品物流の商慣行見直しと今後の課題
    ~発荷主・着荷主が果たすべき対応とは~
 
第2章 賞味期限延長・年月表示の導入
 
1.総括
  1)賞味期限延長・年月表示のきっかけ・目的
    ~食品ロス削減と業務効率化を両立~
  2)賞味期限延長・年月表示を実現した採用技術・手法
    ~高バリア包装から無菌充填までの採用技術~
  3)賞味期限延長・年月表示による社会貢献
    ~環境配慮と業務効率化を両立する取組み~
2.きっかけ・目的
  1)賞味期限延長・年月表示のきっかけ・目的
    ~製配販の課題解決へ動く食品業界の今~
  2)実施に向けた組織体制
    ~開発体制と連携の実態~
  3)対象製品の選定理由
    ~売れ筋中心に進む食品企業の選定戦略~
3.採用技術・手法
  1)賞味期限延長を実現させるために採用した技術・手法
    ~包装改良から製法革新まで広がる対応策~
  2)設備・ラインの導入状況
    ~最小改修で挑む保存性向上の製造現場~
4.社会貢献
  1)フードロス削減など、環境対応におけるメリット
    ~廃棄抑制で広がる食品業界の環境貢献~
  2)賞味期限延長が中長期的な経営戦略やブランド価値向上への寄与
    ~賞味管理改革が企業価値に与える波及効果~
 
第3章 商流と物流の変化・効果・課題事例
 
1.総括
  1)賞味期限延長による商流・物流の変化・効果
    ~新規販路の拡大と出荷数量の増加を促進~
  2)年月表示への切替による商流・物流の変化・効果
    ~日付管理の効率化と棚落ち回避を両立~
  3)賞味期限延長・年月表示商品の商流・物流の課題
    ~標準化の遅れと物流現場の対応限界~
2.製造・在庫・収益性へのメリット
  1)生産面でのメリット
    ~賞味延長がもたらす工場運営の変化~
  2)在庫・物流面でのメリット
    ~流通現場で進む管理負担とロスの軽減~
  3)財務面(売上、収益性向上など)でのメリット
    ~賞味期間対応が導く売上と取引拡大の成果~
3.取引関係で起こる実務変化
  1)卸との取引で起こること
    ~卸との連携強化が導く流通構造の変化~
  2)小売との取引で起こること
    ~日付管理緩和と導入拡大がもたらす小売効果~
4.消費者と新たな市場への広がり
  1)消費者(ユーザー)からの反応
    ~保存期間対応に対する消費者の受け止め方~
  2)遠隔地やEC・海外販売など新しい販路の広がり
    ~保存対応が広げるEC・海外販路の可能性~
 
第4章 2分の1ルールがもたらす変化
 
1.総括
  ~返品削減や効率化など多くの利点が顕在化~
2.2分の1ルールの現況
  ~広がる2分の1ルールの最新動向~
3.2分の1ルールによる変化
  ~生産効率と物流改革で高まる経営価値~
4.2分の1ルールの課題
  ~2分の1ルール運用における現場の課題~
5.SM物流研究会の取り組み
  ~SM物流研究会が切り開く流通革新~
 
第5章 賞味期限延長によるインパクト
 
1.賞味期限別の見切り率・廃棄率推定
  ~チルド・ドライ別のロス傾向を定量化~
2.賞味期限を1.5倍にした場合の見切り率・廃棄率改善効果推定
  ~チルドは賞味期限1.5倍で廃棄率を最大で約1.3ポイント削減と推定~
3.チルド食品の賞味期限延長によるインパクト
  ~全てのチルド食品賞味期限を1.5倍に延長すれば廃棄総額を約5割削減と試算~
4.ドライ食品の賞味期限延長によるインパクト
  ~全てのドライ食品賞味期限を1.5倍に延長すれば廃棄総額を約7割削減と試算~
 
第6章 企業個票
 
岩塚製菓
全商品で賞味期限を延長、返品率低減と在庫効率化を実現
 
エスビー食品
賞味期限延長で実現する製造効率化と流通改善
 
キユーピー
年月表示で食品ロス削減や物流効率化にも効果
 
キリンビバレッジ
賞味期限延長と年月表示で物流効率とロス削減を両立
 
ケンコーマヨネーズ
チルド製品の賞味期間延長で保存性が向上し取引先と販路が拡大
 
第一屋製パン
ロングセラー「オールドファッション」賞味期限を1 日延長し取引先拡大
 
日清食品チルド
チルド麺の賞味期限を延長し、消費者の利便性向上と食品ロス削減を両立
 
にんべん
削り節の賞味期間18か月化で年月表示移行、物流効率と在庫管理改善
 
ヤクルト本社
既存設備活用と環境配慮による賞味期限延長
 
ロッテ
年月表示により在庫管理や日付管理が容易化
 
国分グループ本社
賞味期限延長に関わらず卸としては在庫回転率を重視し一定水準を維持
 
三菱食品
賞味期限延長と年月表示により、廃棄削減と物流効率化が実現
 
SM物流研究会
食品流通の未来を変えるSM 物流研究会の挑戦

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