2025 SDV時代における車載アプリケーション市場の徹底研究 ~アーキテクチャとビジネスモデルの将来像~

従前より車載ソフトウェア市場をウォッチしてきたが、今回は車載アプリケーション側にフォーカスした調査を実施した。車載アプリケーションについて、従来より各ドメイン(車両制御/ADAS系/ボディ系/情報系)に紐づく形でアプリケーションが存在し、サイロ化の状態にある。E/Eアーキテクチャもドメインベースで機能ごとに分割する形で構成してきた。
そうしたなか、トヨタ自動車のビークルOS「Arene」をはじめとしたビークルOSの登場に伴い、ドメイン間の連携をとるための統合化層(HAL)を設け、当初は情報系およびボディ系の一部をカバーしてきたものの、徐々にADAS系へとカバー範囲が拡充していくにつれ、サイロは縮小しドメイン間の連携に向けた動きが徐々に出てきている。
また、アプリケーションも徐々にAIや生成AIを取り込みながら、ドメイン間の連携などの進化も背景に、コンシェルジュサービスやIVIを用いたサービスを筆頭に、よりパーソナライズされたアプリケーションが出てくる可能性がある一方、アプリケーションの開発に際しては、スマートデバイスのそれと異なり、安全確保に係る各種規制を押さえた開発が必要となる。本レポートにおいてはアプリケーションの広がりと併せて主たる規制などについても取り上げた。

本調査においては、車載アプリケーション市場について、車載アプリケーションと車載プラットフォーム(ビークルOSなど)に区分したうえで、各々の市場について市場規模と併せて、アーキテクチャの変遷など以下3点を中心に明らかにする。
(1)車載アプリケーション市場の市場規模(2021年~2030年)
(2)プラットフォームサービスおよびアプリケーションに関するアーキテクチャおよびその変遷(2018年~2030年)
(3)車載アプリケーションにおけるビジネスモデル

発刊日
2025/11/28
体裁
A4 / 144頁
資料コード
C67116500
PDFサイズ
10.2MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査目的:今まで車載ソフトウェア市場についてウォッチしてきたが、今回、アプリケーション側にフォーカスした調査を実施した。車載アプリケーションについて、従来より各ドメイン(車両制御/ADAS 系/ボディ系/情報系)はサイロ化の状態にあり、E/E アーキテクチャもドメインベースで機能ごとに分割する形で構成してきた。また、API も同様に公開範囲に応じて3つのAPIを分類、管理してきた。
そうしたなか、トヨタ自動車の車載 OS「Arene」を含めたビークル OS の登場に伴い、各ドメイン間の連携をとるための統合化層(HAL)のカバー範囲が当初、情報系およびボディ系の一部をカバーしてきたものの、徐々に ADAS 系へとカバー範囲が拡充していくにつれ、サイロは縮小しドメイン間の連携に向けた動きが徐々に出てきている。この先、2030年ころには SOA(Service-Oriented Architecture)ベースの統合プラットフォームへと変化していくものと考えられ、SDV プラットフォームは、SOA を前提とした構造へと再設計していくとみる。
そこで本調査においては、車載アプリケーション市場について、車載アプリケーションと車載プラットフォームに区分したうえで、各々の市場について市場規模と併せて、アーキテクチャの変遷など以下 3 点について明らかにすることを目的としている。
(1)車載アプリケーション市場の市場規模
(2)車載アプリケーションに関するアーキテクチャ
(3)車載アプリケーションにおけるビジネスモデル
調査対象:本書においては下記市場を調査対象とした。
車載アプリケーション市場
調査対象企業数:全14社。内訳は次の通り。
・OEM 3社
・サプライヤーおよび IT ベンダー 11社
調査方法
(1)弊社研究員による直接面接取材(オンラインを含む)
(2)文献調査その他データ収集
調査期間:2025年9月~2025年11月
調査担当:株式会社矢野経済研究所 ICT・金融ユニット モビリティ&コミュニケーショングループ

資料ポイント
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  • 【ポイント①】車載関連アプリケーション(車載アプリケーション+車載プラットフォームサービス)市場規模推移・予測(2021年~2030年)を掲載!
  • 【ポイント②】車載プラットフォームサービスおよびアプリケーションに関するアーキテクチャおよび変遷を作成、掲載!
     

このマーケットレポートは、こんな方におすすめ

・OEMおよびサプライヤー
・ITベンダー
・自動車業界向けアプリケーションの提供(予定)事業者
 

FAQ

Q:どのような市場を対象として、市場規模の実績と予測の範囲を教えてください。
A:車載アプリケーションおよび車載プラットフォームサービス市場を対象に、2021年~2030年までの市場規模推移・予測を掲載しております。

Q:どのような企業に取材しているのですか?
A:14社に取材しました。内訳としては、自動車メーカー(OEM)が3社、サプライヤーおよび協力会社が11社となっております。

Q:アーキテクチャの変遷とありますが、その範囲を教えてください。
A:変遷は、2018年以前/2025年/2028年/2030年について、各々の時期のアーキテクチャを当社の仮説として提示したうえで、詳説しております。

リサーチ内容

調査結果のポイント
 
1.市場動向
  図表 1 車載関連アプリケーション市場規模推移・予測(2021年~2030年)
2.車載アプリケーションのアーキテクチャ変遷
  図表 2 2018年におけるアーキテクチャ
  図表 3 2025年におけるアーキテクチャの模式図
  図表 4 2028年におけるアーキテクチャの模式図
  図表 5 2030年におけるアーキテクチャの模式図
3.展望と課題
 
Ⅰ.総論
 
1.車載アプリケーションの概要
  1.1.MICと本稿における車載アプリケーションの範囲
    1.1.1.クルマに求められる機能とサービス――MIC
    図表 6 自動車における外部環境の変化(全体像)
    図表 7 MIC(モビリティ・インフォメーション・サークル )
    1.1.2.車載アプリケーションの範囲――車両制御/ADAS系/ボディ系/情報系
    図表 8 車載アプリケーションの範囲
  1.2.車載アプリケーションの種類
    1.2.1.車載アプリケーションの概要
    1.2.2.主たるプラットフォームサービス(OEM/プラットフォーマー)
    図表 9 主たるプラットフォームサービス
  1.3.プラットフォームサービスの事例
    1.3.1.トヨタコネクティッド「T-Connect」
    図表 10 T-Connectにおいて提供するアプリケーション
    図表 11 T-Connectにおけるボディ系アプリケーション
    1.3.2.日産自動車「NissanConnect」
    図表 12 NissanConnectにおいて提供するアプリケーション
    1.3.3.Apple「CarPlay」
    図表 13 Carplayにおいて提供するアプリケーション
    1.3.4.Google「Android Auto」
    図表 14 Android Autoにおいて提供するアプリケーション
  1.4.アプリケーション領域におけるAI、生成AI活用状況
    1.4.1.AIの活用――最適ルート提案からシートポジションなどパーソナライズ化まで
    図表 15 アプリケーションにおけるAI活用例
    1.4.2.生成AIの活用――対話を通じた目的地や観光案内のほか開発効率化まで
    図表 16 アプリケーションにおけるAI活用例
2.車載ソフトウェア・アプリケーションにおけるSDV
  2.1.概要
    図表 17 アプリケーションに関する4区分
  2.2.車載アプリケーションにおける4つの構成要素
    2.2.1.車両制御、高度運転支援(ADAS)のアプリケーション
    2.2.2.ボディ系のアプリケーション
    図表 18 ボディ系の構成要素
    2.2.3.情報系(「IVI+HMI」)のアプリケーション
    図表 19 IVI+HMIの構成要素
    2.2.4.OTA
    図表 20 OTAの構成要素
3.車載アプリケーションのアーキテクチャに関する当社の仮説
  3.1.構成要素と各要素における競争状況
    3.1.1.概要
    図表 21 クルマの研究/開発の一般的なフロー詳細
    3.1.2.ハードウェア抽象層――多くの事業者が参入、百花繚乱状態
    図表 22 ハードウェア抽象層における構成要素
    3.1.3.ミドルウェア層――多くの事業者が参入
    図表 23 ミドルウェア層における構成要素
    3.1.4.ビークルOS――複数OEMが参入、直近では日産自動車も発表
    図表 24 主たるビークルOS
    3.1.5.アプリケーション
  3.2.アプリケーションを支える3つのAPIと標準化の動き
    3.2.1.3つのAPIの概要――Private/Member/Public
    図表 25 3つのAPI
    図表 26 3つのAPIに即したアプリケーション
    3.2.2.標準API策定の動き―JASPAR/COVESA
    3.2.3.APIに対する大手OEMの見解――標準化は不要か必要か意見分かれる
    図表 27 APIに関する大手OEMの見解
  3.3.車載アプリケーションのアーキテクチャに関する当社の仮説
    3.3.1.2018年以前の車載プラットフォームとアプリケーションのアーキテクチャ
    図表 28 2018年以前の車載プラットフォームとアプリケーション
    3.3.2.2025年の車載プラットフォームとアプリケーションのアーキテクチャ
    図表 29 2025年におけるAPIごとのカバー範囲
    図表 30 2025年の車載プラットフォームとアプリケーション
    3.3.3.2028年の車載プラットフォームとアプリケーションのアーキテクチャ
    図表 31 2028年におけるAPIごとのカバー範囲
    図表 32 2028年の車載プラットフォームとアプリケーション
    3.3.4.2030年ころの車載プラットフォームとアプリケーションのアーキテクチャ
    図表 33 2030年におけるAPIごとのカバー範囲
    図表 34 2030年の車載プラットフォームとアプリケーション
4.車載アプリケーションビジネス
  4.1.アプリケーションを巡るビジネスモデルは複数あるも制約条件に注意
    図表 35 考えうるアプリケーションを巡るビジネスモデル
  4.2.車載アプリケーションビジネスを描くうえでの制約条件の例
    4.2.1.日本自動車工業会による自主規制
    図表 36 静止画における走行中の表示可否
    図表 37 FM多重放送での文字情報表示に関する走行中の表示可否
    4.2.2.データプライバシー
    4.2.3.ドライバ―ディストラクション
  4.3.オープンAPIを活用したアプリビジネスに関する大手OEMの見解
    図表 38 アプリケーションビジネスに関する大手OEMの見解
  4.4.異業種参入による新たなビジネスの可能性
    4.4.1.異業種の動向――ソニー・ホンダモビリティに加えてシャープも参入
    図表 39 異業種による参入状況
    4.4.2.異業種参入による新たなビジネスモデルの可能性
    図表 40 アプリケーション区分に即したAFEELAの主たる機能の概要
    図表 41 AFEELA Insuranceにおいて保険商品と併せて提供するサービス概要
  4.5.サプライヤー、ITベンダーの見解――サブスク、データ活用など
    図表 42 サプライヤー、ITベンダーによるアプリビジネスに関する見解
  4.6.[参考] スマートデバイスにおけるアプリビジネス
    図表 43 ネイティブアプリ提供に係る売上高(直近3年の事業年度の平均値)
    図表 44 モバイルブラウザ上のウェブサービス提供に係る
    売上高(直近3年の事業年度の平均値)
5.車載関連アプリケーション市場規模推移・予測(2021年~2030年)
  5.1.車載関連アプリケーション市場規模推移・予測
    図表 45 車載関連アプリケーション市場規模推移・予測(2021年~2030年)
    図表 46 車載関連アプリケーションと車載プラットフォームの
    構成比推移・予測(2021年~2030年)
  5.2.車載アプリケーションに占める情報系アプリケーション市場規模推移・予測(2021年~2030年)
    図表 47 車載アプリケーションに占める
    情報系アプリケーション市場規模推移・予測(2021年~2030年)
    図表 48 車載アプリケーションに占める
    情報系アプリケーション市場規模推移・予測(折れ線グラフ)
6.今後の方向性
  6.1.課題
    6.1.1.技術主導からの脱却が不可欠
    6.1.2.何ができるかではなく、人にどう響くかが重要
  6.2.あるべき姿
 
Ⅱ.国内大手OEM3社の取組み動向
 
1.トヨタ自動車
2.日産自動車
3.本田技研工業
 
Ⅲ.サプライヤー、ITベンダーの取組み動向
 
1.ASTEMO
2.Amazon Web Services
3.イーソル
4.Aeris Communications
5.NTTデータ
6.Automotive Grade Linux(AGL)
7.サンダーソフト(中科創達)
8.パナソニック アドバンストテクノロジー
9.BlackBerry(QNX)
10.ボッシュ
11.WirelessCar Japan

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