2025年版 クレジットカード市場の実態と展望
クレジットカード市場は2024年度も拡大を続け、ショッピングリボや分割払いの利用が増える一方、キャッシングは縮小傾向が続いています。アクワイアリング事業では、加盟店の選別や収益性重視の運営が進み、業界構造が変化しています。
また、ポイント費用やマーケティング投資、貸倒・セキュリティコスト、国際ブランド手数料、金利上昇など、多くのカード会社が“構造的なコスト増”という共通課題に直面しています。これを受け、カード各社は手数料改定や非アクティブ会員への課金など、収益改善施策を加速させていますが、本質的な採算改善には事業ポートフォリオの再構築が求められています。
本レポートでは、こうした市場変化とカード会社各社の取り組みを体系的に整理し、今後のクレジットカード市場の方向性を展望します。
※紙媒体で資料をご利用される場合は、書籍版とのセット購入をご検討ください。書籍版が無い【PDF商品のみ】取り扱いの調査資料もございますので、何卒ご了承ください。
調査資料詳細データ
調査目的:本レポートではクレジットカード市場について、主要クレジットカード発行会社の戦略・取組み・実績などを詳細に調査し、動向や課題などの実態を把握するとともに今後の市場動向を展望する。
調査対象企業:主要カード発行会社
主たる調査項目:
1 企業概要
会社概要
業績
発行カード種類
カード事業実績
カード取扱高
営業資産残高
カード会員数
プレミアムカードの有効会員数
インターネットサービスの登録会員数
貸倒引当金の状況
利息返還損失引当金の状況
ポイント引当金の状況
個人カード会員属性
カード事業における営業収入比率
概況・特徴
事業戦略
業績動向
2 イシュア事業強化に向けた取組み
(1)新規顧客獲得、利用促進に向けた取組
ターゲット顧客
カード募集方法・拠点拡大に向けた取組み
コミュニケーションツール一覧
(2)インターネットを利用した取組み
(3)ショッピングリボ・分割払いへの取組み
(4)スマートフォンを利用した非接触 IC 型
決済サービス(NFC)への取組み
(5)キャッシング強化に向けた取組み
(6)自社カードの状況
(7)提携カードへの取組み
(8)法人カードへの取り組み
3 アクワイアリング強化へ向けた取組み
(1)加盟店への送客等への取組み
(2)モバイル端末化への取組み
4 法人カードに関する取組み
5 情報システム投資とプロセシング事業強化に向けた取組み
(1)情報システムの委託・受託状況
(2)情報システムへの投資動向
(3)与信・不正検知対応
初期与信
途上与信
不正使用リスク
延滞債権管理
6 課題と展望
調査方法:弊社専門研究員による直接面接取材を主体に、一部アンケート調査を併用。
調査期間:
企画 2025年5月
調査 2025年5月~11月上旬
分析・まとめ 2025年11月上旬~2025年11月下旬
調査担当:株式会社矢野経済研究所 ICT・金融ユニット
- 銀行連携によるキャッシュレス推進
・クレジットカードを単独プロダクトとして扱うのではなく、銀行口座・証券・保険・アプリローンなどを束ねた“総合金融サービス”の中核として位置づける動きが加速。
・銀行連携を軸にキャッシュレスが進展。
- プレミアム戦略の高度化
・富裕層の深耕を目的に、プラチナカードなど上位ラインを拡充し、有料会員化を強化。
・空港・ホテル、外商、コンシェルジュ、投資・保険との連携、海外優遇策など、「年会費=価値ある投資」へ転換する高付加価値サービス提供が進む。
- AI活用による生産性改革
・主要カード会社がオペレーション・マーケティング・顧客対応でAI活用を加速。
・既にカスタマーサポートや営業アシスタント、システム開発支援で成果が顕著。
・コスト最適化とCX向上を同時に実現。
- 初期与信の高度化
・決済データに加え、銀行・証券・保険・通信・EC・ポイントなどの多面的データを統合した“高解像度の与信判断”が可能に。
・機械学習+生成AIによるシミュレーション型与信モデルの構築が進展。
- ステーブルコイン活用の本格化
・JPYCによるクレジットカード返済が可能となり、ステーブルコインを日本円へ戻さずに日常消費へ直接利用できる環境が整備。
・ステーブルコイン利用が“生活消費領域”へ拡大し、実体経済と暗号資産をつなぐ新たな決済インフラとして期待されている。
このマーケットレポートは、こんな方におすすめ
・クレジットカード市場の情報を網羅的に収集したい
・法人カードビジネスに関する事業戦略を立案したい
・与信や債権回収ビジネスに関して研究したい
FAQ
Q:掲載している市場規模、シェア、予測について教えてください
A:主に下記の市場に関して市場規模、シェア、予測を掲載しています。
・クレジットカードのショッピング取扱高市場規模(イシュアベース:2022年度~2024年度)
・クレジットカードショッピング取扱高シェア(イシュアベース:2023年度・2024年度)
・クレジットカードショッピング取扱高予測(イシュアベース:2024年度~2030年度)
・法人カード推移と予測(取扱高ベース:2022年度~2030年度)
※法人カードの内訳に関しては個別にご相談ください
・BIPS市場規模推移と予測(取扱高ベース:2022年度~2030年度)。
Q:個票の掲載内容を教えてください。
A:カード会社各社へのヒアリング内容は下記となります。
・基本情報(社名・代表者名・資本金・従業員数・株主・設立年月日ほか)
・業績動向・事業実績(ショッピング取扱高・キャッシング取扱高・ショッピングリボ分割残高・発行枚・数・有効会員数・新規会員数・稼働会員比率・貸倒引当金・ポイント引当金・加盟店数ほか)
基本戦略についても下記を掲載しています。
・イシュイング事業に関する取り組み(利用拡大に向けた取り組み・ターゲット顧客・新規会員獲得に向けた取り組み・顧客コミュニケーション戦略・アプリに関連する取り組み・ショッピングリボ分割に関する取り組み・キャッシングに関する取り組み・提携カード戦略・発行カード一覧・ポイント一覧・ポイント戦略ほか)
・アクワイアリング事業に関する取り組み(加盟店拡大に向けた取り組みほか)
・法人カードに関する取り組み、B2B企業間決済(BIPS、B2B掛け払い、)に関する取り組み
・システム情報投資の動向、プロセシングに関する動向
・初期与信・途上与信・債権管理に関する取り組みと導入しているシステム
・不正検知に関する取り組み
・AIを活用した取り組み、FinTech関連の取り組み
・課題と展望
各章で解決できる課題
「第Ⅰ章 総論」では、クレジットカードの市場動向に加え、市場成長性や市場シェア、収益性に関する情報が把握できます
「第Ⅱ章 カード会社の業績及び事業実績」では、カード会社の実績を把握しており、主要KPIの検討が出来ます。
「第Ⅲ章 業態・出資母体別の動向分析」では、業態別のカード会社の動向や取り組みを整理しており、注目セグメントを分析するのに役立ちます。
「第Ⅳ章 法人カードの動向と展望」では、法人カードや企業間決済の動向やカード会社の取り組みついて把握することが出来ます。
「第Ⅴ章 個別企業の実態」では、個社別の戦略や取り組みを掲載しており、競合分析や顧客分析に活用できます。
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