週間ランキング

3月13日の衆議院本会議を体調不良により欠席し、翌日から私的な旅行に出かけたという疑惑が報じられた維新の党の上西小百合衆議院議員。それを受け、大阪維新の会・橋下徹代表は4月4日、同議員を除名処分とする発表しました。除名処分の理由としては、本会議前後の行動などを問題視したことによる処分となっていますが、当の上西議員は辞職を否定。今後も議員を続ける意向を示しています。
しかし、上西議員は比例での復活当選であり、維新の党の松野頼久幹事長が言うように国民感情としては、辞職を求めるのは当然ではないでしょうか。今後の上西議員の言動に注目が集まります。

芸能関連では、シャ乱Qのボーカルのつんく♂氏が、母校である近畿大学の入学式にて、咽頭がんの治療の際、声帯の全摘出をした告白。言葉を発することができず大型モニターでの文字による祝辞での発表となり、関係各所からは続々とエールが送られています。食道発声法によるリハビリを行っており、今後同氏の声が聴ける可能性はありますが、回復が待たれます。

その他には、辺野への新基地建設を巡る沖縄県の翁長雄志知事と菅義偉官房長官の初会談、両陛下の戦没者慰霊のためのパラオ訪問、週中には季節外れの寒気が訪れ、東京で降雪が観測されるなどさまざまな出来事があった一週間となりました。
今週のニュースで注目を集めたキーワードの考察は、キーワードジャーナルからご確認いただけます。
　

未来を見通すための戦略思考　～矢野経済研究所代表による今週のコメント

■2030年の電源構成、原子力＜再生可能エネルギー。この選択に覚悟はあるか

政府は2030年までの温暖化ガスの削減目標を「2013年比で20％」とする方向で調整に入った。そして、その前提となる2030年の電源構成について、再生エネルギー23-25％、原子力21-23％、火力55-60％（経産省）と発表した。これに対して経団連は、原子力の比率を25％超とし、再生エネルギーは15％程度に抑えるよう提言した。
原発の運転期間は40年、新規増設をせずにこの原則を適用すると2030年の原子力依存度は15％となる。ただし、原子力規制委員会の安全審査をパスすれば最長20年まで延長が認められる。経産省は運転延長を前提に新規増設はしない方針である。一方、経団連提案の25％を是とすると新規増設は避けられない。

8日、日本原子力産業協会は、世界の原子力発電所の動向に関するレポートを発表した。2015年1月時点で稼動している世界の原発は431基、前期比+５基。内訳は中国+5基、インド+1基、アメリカ－１基。
また、現在建設中のプラントは76基、計画中のプラントが107基、今後増設されるプラントの1/3を中国が占めるという。

福島第1は世界の原子力政策を一変させた、かに見えた。しかし、止まることのない新興国の電力需要は次世代エネルギーの供給能力、技術革新のスピードをはるかに上回る。
個別プラントの安全対策、電力コスト、地域や新興国の経済成長、次世代エネルギー産業の育成、温暖化対策、そして、“10万年後の安全”の確保、、、この巨大技術が提起する問題はどれをとっても軽くない。ただし、その核心はシンプルだ。万が一、暴れ出したら“制御”出来ない、この1点に尽きる。

この他の注目ニュース

• イラン核協議、大筋で合意
• アルカイダ系過激派、ケニアの大学を襲撃。学生148人が死亡
• トヨタ、凍結していた工場の新設投資を再開。中国、メキシコで1500億円を投資
• 米の先住民居留地ナバホ自治区でジャンクフード税が導入。炭酸飲料やスナック菓子の売上税に2%上乗せ
• 経営統合した香川銀行と徳島銀行の持株会社トモニ・ホールディングス、関西地盤の大正銀行を傘下に
• 経産省、住宅のリフォーム、修繕工事を資産価値に上乗せ評価するよう金融機関に要請。中古住宅市場の活性化をめざす
• ＢＭＷ、電気自動車（ＥＶ）の「i3」をアマゾンでの販売開始
• ローソン、佐川、6月に新会社「ＳＧローソン」を設立。コンビニを拠点にコンビニ商品と宅配便を配送
• 楽天、日本郵便と提携。インターネット商品の受取可能ロッカーを郵便局に設置。まずは都内25箇所に
• 米投資ファンド、ベインキャピタルによる雪国まいたけへのTOB成立
• 米、キューバのテロ支援国家指定、解除へ
• サムスン、1-3月期の営業利益、前四半期比で改善。台湾HTCも1-3月期黒字へ
• 英蘭ロイヤル・ダッチ・シェル、BG(英)を買収。エクソン・モービル（米）と2強時代へ
• ユニクロ、中国のECサイト「京東商城」にネットショッピングのフラッグシップ店を出店
• ギリシャ、対ロシア制裁に反対を表明。プーチン大統領、EU加盟国の分断をはかる