2022年版 遺伝子検査・解析に関する市場動向調査

遺伝子検査はヒトおよび病原体の遺伝子情報から診断・治療支援のために重要であり、国策としてもゲノム医療の実現・普及に向けた取り組みが積極的に進められています。2019年以降、新型コロナウイルス感染症の拡大によりPCR検査が注目を浴びており、社会的にも遺伝子検査への関心度は向上しています。全世界でCOVID-19への対策を推し進めるなか、多くのメーカーがPCR検査薬および検査装置が上市され臨床検査市場に新たな市場が形成されています。2021年度には約3,360万件(自費検査分を除く)のPCR検査が実施され、診断薬メーカー、臨床検査センターなどで特需が発生しています。
がん領域では、主にがんの組織を用いて、多数の遺伝子を同時に調べ、遺伝子変異を明らかにすることにより、一人一人の体質や病状に合わせて治療などを行う “がんゲノム医療“ が実現しつつあります。2019年には、網羅的に遺伝子変異を検査できるがん遺伝子パネル検査が保険適用されたことを契機として、がんゲノム医療の全国的な社会実装を目指した体制作りが着実に進んでいます。このような状況の下、需要が高まる遺伝子検査・解析に焦点をあて、市場の最新注目動向、全体、用途別分類の市場規模などについて調査し、参入企業の事業展開、今後の方向性等について展望します。

発刊日
2022/06/28
体裁
A4 / 162頁
資料コード
C64103800
PDFサイズ
18.2MB
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調査資料詳細データ

調査概要
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調査対象分野
Ⅰ.COVID-19 を中心とした感染症遺伝子検査
Ⅱ.がん領域に対する遺伝子検査
調査方法:弊社研究員による直接面接調査・間接調査・デスクリサーチ等
調査期間:2022年4月~2022年6月

調査結果サマリー
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新型コロナウイルス関連遺伝子検査試薬・装置市場に関する調査を実施(2022年)
2021年度の国内新型コロナウイルス関連遺伝子検査試薬・装置市場規模は1250億円の見込
~PCR検査の需要は拡大、2020年度の3倍以上となり大幅伸長見込~

資料ポイント
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  • 遺伝子検査の中でも感染症関連およびがん関連にフォーカスして調査を実施
  • オミクロン株による第6波では感染者数はこれまでとは比べものにならないほど増加、COVID-19関連検査試薬・装置市場では前年度を超える特需となっている。
  • がん関連では、がん遺伝子パネル検査の保険適用を契機に、市場拡大が加速。
  • がんゲノム医療を日本全国で提供する検査体制が整備・拡充される
  • NGSを用いたがんコンパニオンの利用拡大、リキッドバイオプシーでのがん遺伝子パネル検査が保険収載されるなど、がんゲノム医療は拡大傾向。
  • 前回版との違い:
    ・2021年度の新型コロナウイルス感染者動向を踏まえた分析
    ・新規参入企業、新製品の動向
    ・2022年度、診療報酬改定による影響

リサーチ内容

調査のポイント

第1章 総論

1.市場概況
  (1)臨床検査全体の市場動向
    ①COVID-19特需により、臨床検査市場は伸長傾向
    ②健康診断の受診は回復傾向にあるものの、全体で1割減
2.遺伝子検査市場の概況
  (1)遺伝子検査の定義
  (2)COVID-19感染拡大により「PCR検査」が社会的に注目を浴びる
  (3)遺伝子検査の技術確認による解析コストは低下
  (4)出生前診断では新たな認定制度が開始、周産期領域での広がりをみせる
  (5)DTC遺伝子検査としてCOVID-19検査が開始

第2章 セグメント別市場動向

1.COVID-19関連遺伝子検査市場
  (1)市場概況
    ①グローバルでのCOVID-19の感染者状況
    ②日本国内のCOVID-19の感染状況および感染対策動向
    ③COVID-19関連の検査状況
  (2)COVID-19検査拡充に向けた早期の体制作りの進展
  (3)参入企業と製品動向
    ①COVID-19検査は、IVDとRUO試薬が混在するも現状はIVDに集約
    ②感染拡大に伴い、PCR検査試薬・装置は大幅に拡大
    ③迅速性を訴求点とした抗原検査の利用も進む
    ④COVID-19と季節性インフルエンザのツインデミックへの対策がみられる
    ⑤自費診療におけるCOVID-19検査が大きく拡大
  (4)研究開発動向
    ①新たなCOVID-19検査法の開発に向けた取り組み
    ②質量分析器を用いた呼気オミックス解析研究
    ③抗体保有率調査
  (5)COVID-19関連検査試薬および装置の市場規模予測と将来展望
    ①市場規模予測
    ②将来展望
2.がん関連遺伝子検査市場
  (1)市場概況
    ①日本人の2人に1人は生涯でがんに罹患
    ②がん早期発見のためのがん検診受診率向上の取り組み
    ③がん治療には分子標的薬が主流となり、効果を判定するための遺伝子検査が拡大
    ④がんゲノム医療の普及・社会実装が進む
    ⑤がんゲノム医療の広がりを先進医療が後押し
    ⑥コンパニオン診断薬に関する保険点数の変遷
    ⑦がん遺伝子パネル検査から治療薬に結びつく割合
    ⑧がん遺伝子パネル検査の課題
  (2)がんゲノム医療に係る政策
    ①がんゲノム医療の体制作りが進む
    ②全ゲノム解析の社会実装に向けた取り組みが進められる
  (3)参入企業と製品動向
    ①がん遺伝子パネル検査
    ②がんコンパニオン診断薬
    ③マルチプレックスコンパニオン診断薬の利用が拡大
    ④その他がん関連の診断薬
    ⑤遺伝子解析およびアノテーション支援サービスの提供がみられる
  (4)研究開発動向
    ①産学連携全国がんゲノムスクリーニング事業(SCRUM-Japan)
    ②リキッドバイオプシーによる遺伝子検査の研究開発が加速
    ③新たながんパネルの開発が国内外の企業・医療機関で進められる
    ④細胞診検体を用いた肺がん遺伝子マルチプレックス検査の開発
    ⑤病理画像からゲノム配列を予測する次世代のゲノム医療
  (5)がん関連遺伝子検査の市場規模予測と将来展望
    ①市場規模予測
    ②将来展望

第3章 注目企業動向

イルミナ株式会社
栄研化学株式会社
H.U.グループホールディングス株式会社
株式会社LSIメディエンス
株式会社木下グループ
サーモフィッシャーサイエンティフィック株式会社
シスメックス株式会社
株式会社島津製作所
株式会社DNAチップ研究所
株式会社テンクー
プレシジョン・システム・サイエンス株式会社
株式会社ビー・エム・エル
ベックマン・コールター株式会社
ホロジックジャパン株式会社
ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社

<図表目次>

【第1章】
図表1-1 月別の健診実施件数の比較(19年度、20年度)
図表1-2 遺伝子検査の定義・分類
図表1-3 Googleトレンドによる検索インタレストの推移(PCR検査・抗原検査)
 
【第2章】
図表2-1 グローバルでのCOVID-19感染者状況
図表2-2 COVID-19検査陽性者数(日別)
図表2-3 日本におけるCOVID-19感染状況および政策動向
図表2-4 1日ごとのPCR検査実施件数の推移
図表2-5 検査機関別の月別PCR検査実施割合の推移
図表2-6 COVID-19関連検査に関する主なトピックス
図表2-7 COVID-19関連検査の保険点数の変更
図表2-8 COVID-19の各種検査の特徴
図表2-9 薬事承認を取得しているCOVID-19検出試薬(核酸検出)
図表2-10 薬事承認を取得しているCOVID-19検出試薬(抗原検査)
図表2-11 月別のCOVID-19自費検査(PCR)の件数推移
図表2-12 自費検査における検査手法別の施設数
図表2-13 上記以外の主な自費検査を提供している企業および検査機関
図表2-14 COVID-19対策に向けた呼気オミックス解析システム
図表2-15 COVID-19関連遺伝子検査市場規模・予測(2020~2022年度)
図表2-16 がんによる死亡数の推移
図表2-17 40~69歳におけるがん検診受診率の推移(上:男性、下:女性)
図表2-18 がん遺伝子検査関連の先進医療A・B
図表2-19 TOP-GEAR 治療薬選択の実例
図表2-20 MSK-IMPACTでの治療薬選択の実例
図表2-21 2022年診療報酬改定によるがんゲノムプロファイリング検査の見直し
図表2-22 がんゲノム医療における主な政策動向
図表2-23 がんゲノム医療推進コンソーシアムの体制と役割
図表2-24 国内のがん遺伝子パネル診断システムの比較
図表2-25 主なシングルプレックスがんコンパニオン診断薬一覧
図表2-26 シングルプレックス検査とマルチプレックス検査の比較
図表2-27 CIRCULATE-Japanの研究体制
図表2-28 SCRUM-Japan GENESIS Virtual Sequencing Projectの概要
図表2-29 がん関連遺伝子検査市場規模・予測(2020年度~2024年度)

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