今週の"ひらめき"視点

令和8年熊本地震、地域社会の早期復旧と日常の回復を願う

写真:2025年、復旧途上の熊本城(撮影:筆者)

7月28日、熊本を震度7の地震が襲った。10年前、平成28年の激震から立ち直りつつあった熊本が再び被災した。失われた命、壊れた生活基盤、余震への不安、酷暑の中での避難に言葉もない。心よりお見舞い申し上げます。

地域の防災拠点でもあったイオンモール熊本(嘉島町)の事故は衝撃的だ。大型商業施設と防災協定を結ぶ自治体は少なくない。自治体、施設運営会社は一体となって防災機能と緊急時のマニュアルを再点検いただきたい。日本経済への影響も大きい。熊本はTSMC、ソニーセミコンダクタソリューションズ、ルネサスエレクトロニクス、東京エレクトロン、三菱電機、ホンダ、アイシンなど半導体、電子部材、自動車関連企業の主力工場の集積地である。被災工場の早期復旧とBCP戦略の再点検が急がれる。

政府の地震調査委員会は今回の地震の原因について「10年前の割れ残り」の可能性を示唆した。日本は世界有数の自然災害大国であり、それはいつ、どこで起こってもおかしくない。国土地理院(国交省)が公開している“自然災害伝承碑”を是非ご覧いただきたい。地域として、企業として、個人として、どう備えるか。あらためて問い直したい。
参考:地理院地図(国土地理院)

熊本県八代市は室町時代から続く“い草”の産地だ。当社は地場産業の活性化と日本文化の象徴でもある畳の伝統を次世代へつなぐべく、長年にわたり業界を支援させていただいてきた。再びの被災に心が痛む。昨年、筆者は復旧途上にある熊本城を訪れた。完全復旧は2052年度と伺った。残念ながらその日は遠のくであろう。まずは失われた日常の復旧、復興だ。そのうえで“熊本の誇り”を未来へ継承いただきたく願う。


今週の“ひらめき”視点 2026.7.26 - 7.30
代表取締役社長 水越 孝