定期刊行物

Yano E plus

Yano E plus

エレクトロニクスを中心に、産業の川上から川下まで、すなわち素材・部材から部品・モジュール、機械・製造装置、アプリケーションに至るまで、成長製品、注目製品の最新市場動向、ならびに注目企業や参入企業の事業動向を多角的かつタイムリーにレポート。

発刊要領

  • 資料体裁:B5判約100~130ページ
  • 商品形態:冊子
  • 発刊頻度:月1回発刊(年12回)
  • 販売価格(1ヵ年):106,857円(税込) 本体価格 97,142円

※消費税につきましては、法令の改正に則り、適正な税額を申し受けいたします。

年間購読をお申し込みの方へバックナンバー2冊無料プレゼント

年間購読をお申し込みいただきました方に、ご希望のバックナンバー(2008年4月号以降)を2ヶ月分サービスさせていただいております。なお、冊子(紙ベース)の在庫がなくなった場合、PDFでのサービスとさせて頂きます。ご希望がない場合、2008年4月号以降から2ヶ月分お送りさせて頂きます。

Yano E plus に対するご意見

『Yano E plus』へのご意見・ご要望をお聞かせ下さい。
「ご意見」欄に、ご関心のあるテーマ、『Yano E plus』に掲載して欲しいテーマ等、ご記入をお願いいたします。
例)半導体の製造装置(ステッパ市場)に興味がある、ナノインプリント市場がどの程度の市場規模があるのか知りたい、車載向けコネクタ市場の参入メーカを調べたい、等。
ご入力頂きました情報は、テーマ企画策定以外の目的には使用いたしません。
皆様の幅広いご意見・ご要望を頂戴し、誌面の充実に努めてまいります。

最新号

Yano E plus 2016年12月号(No.105)

 トピックス 

《次世代市場トレンド》
次世代暗号技術動向


なぜ、いま、暗号技術が注目されるのか?
暗号技術は、IT社会を支えるセキュリティー技術の中核をなすものであり、プライバシー保護、個人認証、電子商取引、電子政府などに関わるあらゆる情報セキュリティーの基盤技術として極めて重要である。

すでに、現代社会を支える暗号技術として、RSA暗号や楕円曲線暗号などが使われている。しかし、これらの暗号は、将来、膨大な計算を短時間にこなしてしまう量子コンピューターのようなものが出現すると、難なく解読されてしまうことが、原理的に証明されている。

現代の暗号システムの基本は、デジタルデータを、暗号化アルゴリズムを用いて、別のデータに変換し、次いで、対応した復元化アルゴリズムで元データの復元を行なうというものである。この時、暗号化・複元化を行なうために必要となるのが鍵である。鍵がなければ変換されたデータは意味不明だが、鍵さえあれば誰でも容易に解読可能となる。つまり、この暗号鍵のセキュリティーこそが重要となる。

近代の代表的暗号システムであるDES(Data Encryption Standard)、FEAL(the Fast Data Encipherment Algorithm )、E2(Efficient Encryption algorithm)、Cameliaなどは、共通鍵暗号方式を採用しており、RSA(Rivest、Shamir、Adleman)は公開鍵暗号方式を採用している。

従来の暗号は、高度な数学的仕掛けを施した数理暗号である。たとえば、現在、最も安全性の高い暗号の一つとして広く普及しているRSA暗号は、素因数分解の難解さに依拠しているが、暗号解読のアルゴリズムは、すでに開発済である。つまり、その安全性は鉄壁ではない。ただ、実際に素因数分解の解を得ようとすると、天文学的時間を要することから、現実的な脅威になっていないだけである。遠くない将来に想定される量子コンピューターの出現は、この前提を崩すことになる。

そのため現在、たとえ量子コンピューターを駆使しても、容易に解読できないような次世代型の暗号方式を開発し、社会で運用していくための研究が急ピッチで進められている。このような暗号は、一般に耐量子計算機暗号と呼ばれている。量子コンピューターの開発は時間の問題なので、耐量子計算機暗号の開発を急がないと、現在のネットワーク社会を支える暗号システムが陳腐化してしまう恐れがある。

耐量子計算機暗号の候補となる暗号には、解読が難しいだけではなく、RSA暗号や楕円曲線暗号など従来の暗号にはない特徴、たとえばクラウド・コンピューティングなどにも対応できる使い勝手の良さも併せて求め
られている。

いずれにしても、現代社会は、来るべき量子コンピューター時代に対応すべく、次世代暗号技術を生み出す使命が課せられている。それは、計算能力に依存するものではなく、原理的に安全性を保証するような、まったく新しい暗号である。

次世代暗号技術の規格は、まだ決まっていないため、デファクトスタンダードを目指して、世界各国の企業・研究機関がしのぎを削っている。

 内容目次 

《RFID関連シリーズ》
●RFIDタグの利用動向(2)製造業・医療関連市場編 (3~25ページ)
  ~「インダストリー4.0」の影響で国内でも引き合いが増加
    新型の高機能タグも登場し、今後は「第2のRFID」の導入が進む~

  1.はじめに
  1-1.製造業におけるRFIDの利用形態
  (1)工程管理と物品管理
  【表1.製造業におけるRFIDの利用形態】
  【図1.生産現場の工程管理用ICタグの事例】
  (2)「インダストリー4.0」と「インダストリアル・インターネット」
  【表2.製造業向けICタグ関連の注目プロジェクト】
  (3)金属対応タグとセンサータグ
  【図2.フェニックスソリューションの新しい金属対応タグ】
  1-2.製造業向けICタグの市場動向
  【図・表1.製造業向けICタグの市場規模推移・予測(数量・金額:2015-2020年度予測)】
  【図・表2.製造業向けICタグ市場規模の用途大別(数量:2015年度)】
  【図・表3.製造業向けICタグ市場規模の用途大別(金額:2015年度)】
  【図・表4.製造業向けICタグのUHF帯比率(数量:2015年度)】
  【図・表5.製造業向けICタグのUHF帯比率(金額:2015年度)】
  2.医療分野向けICタグの市場動向
  2-1.医療分野におけるRFIDの利用形態
  【表3.医療分野におけるRFIDの利用形態】
  2-2.医療分野向けICタグの用途別動向
  (1)総市場規模推移・予測
  【図・表6.医療分野向けICタグの総市場規模推移・予測(数量・金額:2015-2020年度予測)】
  【図・表7.医療分野向けICタグの用途別市場規模(金額:2015年度)】
  【図・表8.医療分野向けICタグのUHF帯比率(金額:2015年度)】
  (2)手術器材管理用市場の動向
  (3)その他の医療関連RFID市場の動向
  3.注目企業の最新動向
  3-1.エム・アールエフ株式会社
  【図3.UHF帯RW用モジュール「RED4」】
  3-2.株式会社ビー・アンド・プラス
  【図4.「Zシリーズ」と「Sシリーズ」の機器構成】
  3-3.株式会社日本インフォメーションシステム(JIS)
  【図5.手術用ガーゼ管理システムの専用機器】
  3-4.菱電商事株式会社
  【図6.CONFIDEX社の特殊タグ(製品事例)】

《注目市場フォーカス》
●産業用高機能断熱材市場 (26~38ページ)
  ~重厚産業市場を基盤として、輸送機器市場へも展開~

  1.産業用高機能断熱材とは
  2.市場概況と業界構造
  【図・表1.高機能断熱材国内市場規模推移(金額:2011年-2015年)】
  【図・表2.高機能断熱材需要分野別国内市場規模(2015年)】
  3.主要企業団体動向
  3-1.一般財団法人ファインセラミックセンター
  【図1.透明セラミックス(エアロゲル)合成技術概念図】
  【図2.マルチセラミックス膜新断熱材料イメージ】
  【図3.ゼロエミッションハウス概念図】
  3-2.黒崎播磨株式会社
  【図4.Porextherm WDSと各種断熱材の熱伝導率】
  3-3.ユタカ産業株式会社
  3-4.イソライト工業株式会社
  3-5.ニチアス株式会社
  4.今後の市場動向
  【図・表3.高機能断熱材国内市場規模予測(金額:2016年-2020年予測)】
  【図・表4.高機能断熱材需要分野別国内市場規模予測(金額:2020年予測)】

《次世代市場トレンド》
●IoTと産業用ネットワークの動向(2) (39~51ページ)
  ~産業用Ethernet、フィールドバスのシェアが拮抗、IoTがネットワークを進化させる~

  1.主要なフィールドバス
  1-1.産業用Ethernetとフィールドバス
  【図1.産業用ネットワーク階層模式図】
  1-2.フィールドバスを利用するメリット
  1-3.主要なフィールドバス
  2.フィールドバス
  2-1.PROFIBUS
  (1)PROFIBUSとは
  (2)PROFIBUSの特徴
  2-2.Modbus
  (1)Modbusとは
  (2)Modbusの特徴
  2-3.CC-Link・CC-Link IE
  (1)CC-Link・CC-Link IEとは
  (2)CC-Link・CC-Link IEの特徴
  2-4.FL-net
  (1)FL-netとは
  (2)FL-netの特徴
  2-5.CAN・CANopen
  (1)CANopenとは
  (2)CANopenの特徴
  2-6.AS-interface
  (1)AS-interfaceとは
  (2)AS-interfaceの特徴
  2-7.IO-LINKなど
  (1)IO-LINKとは
  (2)IO-LINKの特徴
  2-8.MECHATROLINK
  (1)MECHATROLINKとは
  (2)MECHATROLINKの特徴
  【表1.産業用Ethernet一覧】
  【表2.フィールドバス一覧(その1)】
  【表2.フィールドバス一覧(その2)】
  3.どの産業用ネットワークが選択されてきたか
  3-1.IoTと産業用ネットワーク
  3-2.産業用ネットワークの普及状況
  (1)産業用Ethernet:PROFINETとEtherCAT、EtherNet/IP
  (2)フィールドバス:PROFIBUS、ModbusそしてCC-Link
  4.これからどの産業用ネットワークが選択されるか

●次世代暗号技術動向 (52~77ページ)
  ~注目されている量子暗号は世界中で開発競争が展開中
    遅れをとっている日本の巻き返しを期待~

  1.なぜ、いま、暗号技術が注目されるのか?
  2.次世代暗号の核となる量子暗号技術
  3.量子暗号技術の典型的なプロトコル
  3-1.BB84
  3-2.E91
  3-3.B92
  3-4.BBM92
  3-5.差動位相シフト(DPS:Differential Phase Shift)
  3-6.Y-00
  4.次世代暗号技術の海外動向
  4-1.米国
  4-2.欧州
  4-3.中国
  5.次世代暗号技術の市場規模
  【図・表1.次世代暗号技術の国内およびWW市場規模予測(金額:2020-2030年予測)】
  【図・表2.次世代暗号技術のアプリケーション別国内市場規模予測
  (金額:2020-2030年予測)】
  6.次世代暗号技術にかかわる企業・団体の取組動向
  6-1.沖電気工業株式会社
  【図1.PPLN導波路を用いた量子もつれ光源発生の模式図】
  6-2.国立大学法人九州大学
  6-3.学校法人慶應義塾大学
  【図2.CNTから単一光子が発生する状態を示す模式図】
  【図3.架橋CNTのSEM写真】
  6-4.国立研究開発法人産業技術総合研究所
  6-5.国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)
  6-6.学校法人玉川学園
  6-7.国立大学法人電気通信大学
  【図4.ナノ光ファイバー共振器の概念図】
  【図5.石原産業と電通大の共同開発によるナノ光ファイバー作成装置】
  【図6.ナノファイバーブラッググレーティングのSEM写真】
  6-8.国立大学法人東京工業大学
  6-9.株式会社東芝
  【図7.量子暗号通信システムの構成】
  6-10.日本電気(NEC)株式会社
  6-11.日本電信電話(NTT)株式会社
  6-12.株式会社富士通研究所
  6-13.国立大学法人北海道大学
  6-14.三菱電機株式会社
  7.暗号技術の進歩は人間とコンピューターの間に新たな溝をつくる!?

●太陽光パネルアフターマーケットの市場動向 (78~98ページ)
  ~将来の太陽光パネルの大量廃棄を見据えて
    リユース市場やリサイクル技術の育成が次第に本格化~

  1.使用済み太陽光パネルを巡る動向
  1-1.太陽光パネルの排出及び取り扱いにおける状況
  1-2.官公庁の取り組み
  2.リユース・リサイクルに関する動向
  2-1.リユース・リサイクル前の流れ
  【図1.使用済み太陽光パネルの取り扱いフロー】
  2-2.リユースプロセスの概要
  2-3.リユース品市場規模
  【図・表1.太陽光パネルリユース品の国内外市場規模推移と予測
  (数量:2015-2040年予測)】
  2-4.リサイクル技術動向
  3.太陽光パネルリユースにかかわる企業・団体の取組動向
  3-1.ネクストエナジー・アンド・リソース株式会社
  3-2.合同会社アールツーソリューション
  【図2.アールツーソリューションのリユース・リサイクルのフロー】
  【図3.リユース検査機器及びリサイクルライン生産物】
  3-3.株式会社エヌ・ピー・シー
  【図4.ホットナイフ分離法によるガラスとセルの分離】
  【図5.エヌ・ピー・シーのリユース・リサイクルのフロー】
  【図6.EL検査手順及び検査画像】
  3-4.東芝環境ソリューション株式会社
  【図7.東芝環境ソリューションのリユース・リサイクルのフロー】
  【図8.ソーラーシミュレーター】
  【図9.破砕ライン及び破砕片】
  【図10.分離装置及び分離後のガラスと電池粉】
  3-5.萬世リサイクルシステムズ株式会社
  4.太陽光パネルアフターマーケットの見通し

《あとがき》
  読者アンケート 「興味を持ったレポート」トップ3予想 (99ページ)